2020 Fiscal Year Annual Research Report
Omics reveals nitrogen cycling system with anammox
Project/Area Number |
17H00793
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高見 英人 東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (70359165)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | anammoxリアクター / 亜硝酸酸化菌 / 不完全型脱窒菌 / Ca. Brocadia pituitae / メタゲノム解析 / ゲノム解析 / 遺伝子発現解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
anammoxバイオリアクターにはanammox反応を行うCa. Brocadia pituitaeの他に亜硝酸酸化菌(NOB)のCa. Nitrosymbiomonas proteolyticus, 不完全型脱窒菌のCa. Desulfobacillus denitrificansとCa. Denitrolinea symbiosumが優占種として存在する。そこで、ゲノム配列が完成したCa. N. proteolyticusとCa. D. denitrificansを詳細に解析し、生理代謝機能の特徴づけと遺伝子発現解析を行った。 Ca. N. proteolyticusは78のペプチダーゼ遺伝子を有し、その殆どが発現していた。さらに、32のグリコシルトランスフェラーゼ、溶解性トランスグリコシダーゼ、細胞壁溶解酵素などを有しており、22遺伝子が様々なレベルで発現していた。 anammoxバイオリアクターは、NaHCO3を単一炭素源とした培地により維持されているが、Ca. N. proteolyticusは他のNOBと異なり炭素固定能がない。しかし、本菌が複数の溶菌酵素を持つことから、これらの働きにより溶解した生細胞や自己溶解した古い細胞の分解産物を栄養源とする従属栄養型と考えられ、他の従属栄養細菌もこの分解産物を利用していると考えられる。一方、Ca. D. denitrificansは、不完全脱窒の副産物としてCa. B. pituitaeにNOを供給すると考えられるが、本菌は、NH2OHのNOへの酸化と逆反応を触媒するNH2OH oxidoreductaseも有する。本菌は、芳香族化合物、グルコース、硫黄化合物、水素など、さまざまな電子供与体を脱窒に用いる能力を持つが、遺伝子発現解析により、主要な電子供与体はanammox活性を阻害する芳香族化合物であることが示唆された。また、変則型カルビン回路を介してCO2を固定し、化学合成独立栄養条件下での水素および硫黄化合物の酸化と脱窒が結び付く可能性も示唆された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)