2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H00924
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
白木沢 旭児 北海道大学, 文学研究院, 教授 (10206287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小都 晶子 摂南大学, 外国語学部, 講師 (00533671)
中山 大将 釧路公立大学, 経済学部, 講師 (00582834)
井澗 裕 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 境界研究共同研究員 (10419210)
及川 琢英 北海道大学, 文学研究院, 専門研究員 (30553036)
シュラトフ ヤロスラブ 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (30726807)
中村 陽子 (田淵陽子) 東北学院大学, アジア流域文化研究所, その他 (40436176)
兎内 勇津流 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 准教授 (50271672)
三木 理史 奈良大学, 文学部, 教授 (60239209)
浅野 豊美 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (60308244)
内藤 隆夫 東京経済大学, 経済学部, 教授 (60315744)
ブル ジョナサンエドワード 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 講師 (60735736)
加藤 聖文 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (70353414)
黒岩 幸子 岩手県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80305317)
荒井 幸康 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 共同研究員 (80419209)
湯浅 剛 上智大学, 外国語学部, 教授 (80758748)
天野 尚樹 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (90647744)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 抑留 / 引揚 / 関東軍 / 満洲国 / 樺太 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年7月に日本植民地研究会全国研究大会において共通論題「日本帝国の崩壊とソ連による占領」を行い、その報告要旨が2019年刊行の『日本植民地研究』に掲載された。国内の学会で、日ソ戦争がテーマに掲げられる機会が徐々に増えてきており、歴史学の研究対象として認知されつつあると評価できるだろう。 また、科研メンバーは、国内では及川琢英『帝国日本の大陸政策と満洲国軍』(吉川弘文館)、加藤聖文『満鉄全史』(講談社)、小都晶子『「満洲国」の日本人移民政策』(汲古書院)、中山大将『国境は誰のためにある?:境界地域サハリン・樺太』(清水書院)といった単著を刊行した。海外では、シュラトフが、A History of Russo-Japanese Relations: Over Two Centuries of Cooperation and Competition, Dmitri V. Streltsov, and Shimotomai Nobuo (eds.)の重要な部分を執筆している。また、黒岩幸子により『北海道立文書館所蔵 戦後千島関連資料』全4巻が刊行されたことも重要な成果である。 国際学会では、Joint East Asian Studies Conference、Narratives of Forced Migration in the 20th and 21st centuries(以上イギリス)、The 10th East Asian Conference on Slavic Eurasian Studies(東京)などで研究発表を行った。国際シンポジウムも、ロシア、韓国、台湾等で開催され、本科研メンバーが研究報告を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に掲げていた資料調査は、各メンバーが順調に行っている。ロシア、モンゴルおよびアメリカに所蔵されている資料についても、費用と時間の許す限り、調査することができた。国内では防衛研究所防衛図書館資料閲覧室所蔵資料を重点的に調査してきた。資料調査は2020年2月までは順調であった。(コロナウィルスのため現在は中断)。 また、ロシア側の研究を翻訳・紹介するという方針についても、サハリンの歴史研究者、ニコライ・ヴィシネフスキー著『知取協定 1945年樺太における戦争の終結』を専門家に翻訳していただき、出版準備を行っている。(2020年中の出版予定) 科研メンバーによる研究成果を上下2巻の研究書にまとめることとし、2019年8月の研究会から、各メンバーの執筆構想を検討し始めている。各執筆者の執筆テーマはほぼ決まっており、2020年度半ばには原稿を完成させる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、防衛省防衛研究所図書館所蔵の陸軍文書、厚生省文書、奈良県立図書情報館戦争体験文庫所蔵の戦記・手記の収集を行う。また、国立ロシア連邦文書館、国立ロシア連邦外交文書館、ロシア国立軍事文書館、国立サハリン州文書館、国立ハバロフスク地方文書館などの資料調査を行う。 抑留研究会とも連携して、日ソ戦争体験者、抑留体験者のインタビューを行う。また、女性の抑留者にも注目している。 本科研メンバーは、今年度中に研究成果を論文としてとりまとめ、共同研究の著書(上・下2巻)の原稿を作成する。10月には科研費・出版助成に申請できるよう、原稿を準備する予定である。そのために夏に札幌にて研究会を開催し、全員の原稿を検討する。
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Research Products
(33 results)