2019 Fiscal Year Annual Research Report
Globalization of the world and the transformation of the Cold War international order
Project/Area Number |
17H00977
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
益田 実 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (40262985)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 晴子 日本大学, 商学部, 教授 (00465379)
齋藤 嘉臣 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (10402950)
岡本 宜高 金沢大学, 法学系, 講師 (10747827)
橋口 豊 龍谷大学, 法学部, 教授 (20283385)
青野 利彦 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (40507993)
三宅 康之 関西学院大学, 国際学部, 教授 (50363908)
妹尾 哲志 専修大学, 法学部, 教授 (50580776)
清水 聡 玉川大学, 経営学部, 非常勤講師 (50722625)
小川 浩之 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (60362555)
池田 亮 東北大学, 国際文化研究科, 准教授 (60447589)
鳥潟 優子 同志社女子大学, 現代社会学部, 准教授 (60467503)
三須 拓也 東北学院大学, 法学部, 教授 (70405629)
山本 健 西南学院大学, 法学部, 教授 (70509877)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 冷戦史 / グローバル化 / 新冷戦 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者益田は1970年代後半以降のグローバル化と冷戦変容の関連及び英サッチャー政権のアフガニスタン戦争への対応について研究を行うとともに研究成果を集約する共著研究書の企画構成を行った。また一橋大学との共催で冷戦史国際ワークショップを開催した。研究分担者青野はカーター大統領図書館所蔵の1970年代後半の対ソ政策関連文書の公開状況を調査した。研究分担者清水はヘルシンキ宣言に対する東独指導部の対応過程について分析し、独連邦文書館で史料調査を行った。研究分担者鳥潟はECの援助外交に関して欧州委員会と仏英で史料を収集し研究を行った。研究分担者齋藤は情報コミュニケーション秩序に関するユネスコ内議論と英政府内の対応について英仏で史料を収集し研究を行った。研究分担者妹尾はベルリンの外務省文書館等で1970年代後半の西ドイツ外交と独米関係について調査を行った。研究分担者橋口はキャラハン・サッチャー政権の外交に関して英国立公文書館で史料収集を行った。研究分担者山本は英国公文書館で史料調査を行い、冷戦と南北問題に関する史料を収集し、論文を発表した。研究分担者細田はカーター政権のパナマ運河政策に関する研究を行った。研究分担者三須は米国立公文書館にて米国・ザイール関係に関する史料調査を行った。研究分担者三宅は米仏の公文書館で中国の改革開放政策関連史料の収集を行った。研究分担者池田はイラン革命に関して英国立公文書館で史料調査を行った。研究分担者岡本は1970-80年代のイギリス外交と世論の関係についてイギリスで史料を収集した。研究分担者小川は人種隔離政策をめぐるイギリスと南アフリカの関係について公刊一次文書および二次文献を使用して研究を行った。研究協力者芝崎は仏国立文書館で冷戦期の文化政策に関する資料調査を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画は、4年間での完了を予定しており、3年目にあたる2019年度は、代表者・分担者・協力者とも、各担当テーマに関する関連する一次史料の収集整理作業から分析作業をほぼ完了させ、成果の取りまとめと公開のための作業を進めることが主要な活動内容である。研究組織全体としては、多様なテーマのそれぞれについて着実な分析整理作業が進展している。今年度は4 回の全体研究会を開催し、うち一回は冷戦史研究第一人者のOdd Arne Westad当時ハーヴァード大学、現イェール大学教授を招いた冷戦史ワークショップ(An International Workshop on the History of the Cold War in Kyoto)を開催し、他の3回は各自の進捗状況に関する意見交換と助言提言活動を行なった。その結果、本研究の成果を取りまとめた共著研究書籍の出版企画も確定し、益田実・三宅康之・齋藤嘉臣編『デタントから新冷戦へ――グローバル化する世界と揺らぐ国際秩序』として2020年度中に草稿を完成させ、2021年度中にミネルヴァ書房より出版することが決定している。以上から、本研究課題は、おおむね順調に進捗していると判断できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度も引き続き、研究組織内に、三つの作業班と一つの全体統括担当班を設置し、各担当班による個別の研究成果のとりまとめ作業と全体統括担当班による全体の成果の編集集約作業を行う。 「新冷戦に向かう西側同盟担当班」では、妹尾がシュミット政権期の対米外交について、橋口がキャラハン政権・サッチャー政権の中距離ミサイル配備問題について、青野がレーガン政権のソ連情勢分析について、岡本がサッチャー政権の安全保障政策について、山本が南北問題と東西対立の関連について分析を行い、それぞれ共著研究書掲載の論文としての成果に集約する。 「先進国=途上国関係の変容担当班」では、三須がアメリカの対アフリカ政策について、鳥潟がECによる旧植民地援助外交について、池田がイラン革命へのイギリスの対応について、齋藤がイギリスのユネスコ脱退問題について、小川が対南アフリカ制裁問題についての分析を行い、それぞれ共著研究書掲載の論文としての成果に集約する。 「価値と理念をめぐる新たな争点担当班」では、清水が東ドイツの人権政策について、細田がカーター政権のパナマ運河政策について、三宅が中国の改革開放政策について、益田がサッチャー政権のアフガニスタン侵攻への対応についての分析を行い、それぞれ共著研究書掲載の論文としての成果に集約する。 「全体統括担当班」は研究代表者益田(本担当班責任者)と上記三班の各責任者(山本、齋藤、三宅)の四名により構成し、研究進捗状況を踏まえた整理と統括作業を行う。益田はまた1970年代後半以降のグローバルな変容と冷戦状況の変化の関連もする。2020年度中も、研究進捗状況の報告と相互の作業の成果確認のため、計4回程度、全研究組織による研究会を開催する予定である。
|
Research Products
(14 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] フランスと世界2019
Author(s)
渡邊 啓貴、上原良子(池田亮)
Total Pages
274
Publisher
法律文化社
ISBN
978-4589040343
-