2018 Fiscal Year Annual Research Report
アジア太平洋地域の学生交流促進に向けた実証的研究-UMAPの活性化をめざして-
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17H01025
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
高橋 一男 東洋大学, 国際学部, 教授 (70206796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 泰司 広島大学, 森戸国際高等教育学院, 教授 (40304456)
芦沢 真五 東洋大学, 国際学部, 教授 (00359853)
北村 友人 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (30362221)
黒田 一雄 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 教授 (70294600)
廣里 恭史 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (40262927)
小幡 浩司 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 教授 (40728292)
新田 功 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (30208251)
太田 浩 一橋大学, 森有礼高等教育国際流動化機構, 教授 (70345461)
関山 健 東洋大学, 国際教育センター, 准教授 (90583576)
花田 真吾 東洋大学, 国際学部, 准教授 (00635865)
小早川 裕子 東洋大学, 国際教育センター, 准教授 (90459842)
田中 祐輔 東洋大学, 国際教育センター, 准教授 (10707045)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 国際教育 / 高等教育 / 比較教育 / 国際教育交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、NAFSA年次大会(米国・フィラデルフィア)、EAIE年次大会(スイス・ジュネーブ)、AIEC年次大会(豪州・シドニー)、CBIE(カナダ・オタワ)、APAIE(マレーシア・クアラルンプール)などに出席し、UMAPを中心としたアジア太平洋地域における学生交流に関する研究発表を行った。あわせて、国際会議・大会に出席している政府関係者及び、大学関係者に対するヒアリングを行い、国の政策と大学の国際戦略の関係について分析を行った。この過程で、カナダが正式にUMAP加盟国として参加することが決まったことは意義深い。 前年に実施したUMAPタスクフォース会議における議論を継続し、9月に大阪で開催されたUMAP国際理事会と連携して研究会を開催し、本科研メンバーと各国国内委員会の代表が意見交換を行った。ここでは、オンラインを駆使した共同教育プログラム(COILなど)、インターンシップやフィールドワークなど非伝統的な教育交流のニーズなどについて分析を加えた。こうした議論の成果として、2019年8月にUMAP-COIL Joint Honors Program August 2019が開催されることが決定した。 また、国際教育交流に係る研究で著名な、Jane Knight博士(トロント大学)を招へいし、国際共同セミナー「アジアの高等教育とIPPM」を2019年3月6日に開催した。教育プログラムや教育提供者が越境するという新しい現象を分析するうえで有効なInternational Program and Provider Mobility (IPPM)という概念について学習した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本科研を遂行するにあたって、3つの課題に対応して研究活動を遂行している。 ユニット1では地域間学生交流のガバナンス・モデルの提案を目的に、各国のニーズ調査を中心に行った。具体的にはカナダ、オーストラリア、米国を中心に学生交流に関するニーズ分析を行った。 ユニット2では学習成果・成績等の共通のプラットフォーム構築に向けた取り組みを行った。具体的には前年度に引き続き(1)UCTS(UMAP Credit Transfer Scheme)の基本概念の共有と意見交換(2)単位や成績の互換性を高めるための情報共有と意見交換-シラバス、成績基準、学習成果分析(アセスメント)にかかわる共通理解の促進をおこなった。また、Eポートフォリオの構築準備をすすめてきたが、UMAP議長国の交代に伴い、あらたに理事会での承認を得ることを提案されたため、2019年度に正式承認を得て実施することとなった。 ユニット3では地域学生交流ネットワークの交流枠組みの提案を目的として、SEAMEO-RIHED(東南アジア教育大臣機構)とUMAPの間で協議がおこなわれ、科研メンバーも参加する形で2019年度に共同シンポジウムを開催することが決定した。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度においては、カナダに続いて、UMAPへの参加を検討している米国、オーストラリアを中心に教育交流にかかわるニーズ把握をすすめる。科研メンバーもNAFSA、EAIE、APAIEなどの国際会議に参加し、主要国のUMAPの活用方針、参加形態などについても分析、調査をおこなっていく。また、以下の3つのユニットにおいて、継続した研究を推進し、地域間学生交流を促進する大学間連携ネットワーク発展の可能性について考察する。 ユニット1では、各国における政府・大学間連携の分析を進める。2018年度に実施したヒアリング結果について、さらに分析を進める。すでに参加している米国、オーストラリア以外にも、ロシア、インド、インドネシア等におけるヒアリング調査を実施する。 ユニット2では、国際通用性・質保障の共通課題の抽出を行う。特に、2018年秋から正式に運用を開始するUMAPオンラインシステムに連動し、2019年度中に同システム上にUMAP参加学生向けEポートフォリオを設置し、実験運用の準備を整える。 ユニット3では、地域別学生交流ネットワークの連携の可能性を模索する。2019年度はSEAMEO-RIHED(東南アジア教育大臣機構)とUMAPが連携し、AUN、AIMS、GMS-UC などの関係者を集めた国際シンポジウムを11月に開催することが予定されており、科研メンバーも参加する予定である。こうしたディスカッションを通じ、複数の学生交流ネットワーク間の連携の可能性を検証する。
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Research Products
(26 results)