2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development for a new histobiological risk stratification and establishing of genomic medicine for pediatric malignant solid tumors
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17H01592
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
菱木 知郎 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 小児がんセンター, 診療部長 (00375776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 仁 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, ユニット長 (30201924)
上條 岳彦 埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 所長 (90262708)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 小児がん / ゲノム医療 / パネル解析 / パネル診断 / 神経芽腫 / ターゲットシークエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は主に2017年度に作製したNCC Oncopanel Ped v1の性能試験を行った。NCC Oncopanel Ped v1は、薬事承認されたNCC Oncopanel v4に、小児がんにおいて治療標的/予後因子となる遺伝子、生殖細胞系列変異が知られる遺伝子等を追加し、小児がん用の遺伝子パネル検査として作製したものである。ゲノム再構成や数十~数百塩基の欠失の検出はNGS解析が比較的苦手とするところであるため、追加した機能の中で、神経芽腫に見られるTERT遺伝子プロモーター領域再構成、肝芽腫に見られるCTNNB1遺伝子エクソン3 - 4領域の欠失、治療標的として注目されているNTRK3融合遺伝子の検出を中心に検討した。その結果、TERTプロモーター再構成の検出は難しいことが判明したが、CTNNB1欠失や、NTRK3融合の検出は十分に可能であることが示された。ただ、一部の搭載遺伝子において読み取り深度が低いことが判明したため、これを補正するマイナーバージョンアップを施したNCC Oncopanel Ped v1.1の作製を行った。また、このような性能検証に加え、NCC Oncopanel Ped v1を用いた新規治療標的の探索として、JN-H-11(高リスク神経芽腫に対する遅延局所療法第II相臨床試験)に登録された神経芽腫28症例(T/Nペア17症例+Tのみ11症例;うち1例については再発時の腫瘍も解析)の解析も行った。 また神経芽腫・腎芽腫のテロメア関連解析として、C-circle qPCR解析、テロメア長qPCR解析、TERT発現量qPCR解析のh実施準備をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理由 本研究班内外で小児固形腫瘍におけるパネル検査のあり方について幅広く議論を行うとともに、JCCG固形腫瘍分科会の各疾患委員会からの提案も受け、小児固形腫瘍の治療選択に有用な遺伝子(治療標的/予後因子となる可能性のある遺伝子と、生殖細胞系列変異が知られ治療/管理方針に影響を与える可能性の高い遺伝子)のリストアップを行い、小児固形腫瘍用パネルを作製することができた。さらに、その性能検証を経てさらに改良を加えたパネルの作成も行い、より臨床実装に近づいた。 これらのことから、研究は概ね順調に進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、マイナーバージョンアップを施したNCC Oncopanel Ped v1.1について、読み取り深度が向上していることを確認した後、種々の既知遺伝子異常陽性症例を用いて性能試験を継続して行う。また、国立がん研究センター中央病院において行われている前向き臨床研究「がん患者の臨床検体を用いた治療効果および毒性に関する遺伝子のプロファイリング研究(TOP-GEAR)」においてNCC Oncopanel Ped v1.1を使用し、本パネル検査の臨床的稼働性、有用性についての検討を開始する。また、神経芽腫・腎芽腫のテロメア関連解析として、C-circle qPCR解析、テロメア長qPCR解析、TERT発現量qPCR解析を行う予定である。
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Research Products
(19 results)
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[Presentation] CDX1 regulates neuroblastoma stemness through MYC pathway modulation and reprogramming gene activation2018
Author(s)
Hisanori Takenobu, Miki Ohira, Ryuichi Sugino, Koji Chikaraishi, Kyosuke Mukae, Nobuhiro Akita, Masayuki Haruta, Akira Nakagawara, Manabu Nakayama, Haruhiko Koseki, Takehiko Kamijo
Organizer
ANR2018, San Francisco
Int'l Joint Research
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[Presentation] Genomic characterization of high-risk/ultra-high-risk neuroblastomas found in 610 patients registered in Japan Children’s Study Group Neuroblastoma Committee (JCCG-JNBSG)2018
Author(s)
Miki Ohira, Takehiko Kamijo, Ryuichi P Sugino, Masayuki Haruta, Hisanori Takenobu Tetsuya Takimoto, Atsuko Nakazawa, Tomoro Hishiki, Kimikazu Matsumoto, Hiroyuki Shichino, Toshikazu Ushijima, Tomoko Iehara, Yohko Nakamura, Hiroki Nagase, Junko Takita, Akihiro Yoneda, Takashi Fukushima, Tatsuro Tajiri, Akira Nakagawara
Organizer
ANR2018, San Francisco
Int'l Joint Research
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