2019 Fiscal Year Annual Research Report
IgG4関連疾患の病因解明とマウス疾患モデルの作製による検証
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17H01603
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中村 誠司 九州大学, 歯学研究院, 教授 (60189040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新納 宏昭 九州大学, 医学研究院, 教授 (20380636)
森山 雅文 九州大学, 歯学研究院, 助教 (20452774)
柴田 琢磨 東京大学, 医科学研究所, 助教 (30554505)
安河内 友世 (川久保友世) 福岡大学, 薬学部, 准教授 (70507813)
坪井 洋人 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80580505)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | IgG4関連疾患 / 濾胞性T細胞 / マクロファージ / Toll様受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、以下の3つの結果を得た。 1)IgG4産生と病変局所のT細胞サブセット:IgG4関連疾患の唾液腺病変を用いて、TissueFAX解析を行った。その結果、IgG4のクラススイッチに重要なサイトカインであるIL-4やIL-21などを産生するT細胞サブセットとして、IL-4+ BATF+濾胞性T細胞(Tfh)が同定された。この細胞数は血清IgG4と正の相関を示すことからも、IL-4+ BATF+濾胞性T細胞はIgG4関連疾患の2次リンパ組織においてIgG4産生に関与することが示唆された。 2)発症とToll様受容体(TLR):前年度までの研究で、IgG4関連疾患の唾液腺病変ではTLR7+CD163+M2マクロファージの優位な浸潤を認めたことから、東京大学医科学研究所との共同研究で、ヒトTLR7トランスジェニック/マウスTLR7ノックアウト (huTLR7 Tg/mTLR7 KO)マウスを作製しし、mTLR7 KOマウス、野生型(WT)マウスとともにTLR7アゴニストの刺激実験を行った。その結果、huTLR7 Tg/mTLR7 KO マウスは他のマウスと比較して、血清IgG1(ヒトのIgG4に相当)が有意に高値で、IgG4関連疾患の好発部位である顎下腺、肺、膵臓におけるリンパ球浸潤や線維化が亢進していた。 3)診断と末梢血におけるT 細胞サブセット:IgG4関連疾患と健常者の末梢血におけるのCD4+T細胞のpopulationをフローサイトメトリーで検索したところ、IgG4関連疾患では SLAMF7+ Tfh1 細胞の割合が有意に高かった。SLAMF7+ Tfh1 細胞は IgG4のクラススイッチに重要なIL-10を産生することからも、病態に関与していることが考えられ、さらに診断および病勢のバイオマーカーとしても応用できることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)