2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on sustainable and optimal solutions of ecosystem services provided by Sekampung watershed, Indonesia
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17H01915
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Research Institution | Shijonawate Gakuen University |
Principal Investigator |
嘉田 良平 四條畷学園大学, リハビリテーション学部, 教授 (90111947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 敦 統計数理研究所, 数理・推論研究系, 教授 (10264350)
田中 勝也 滋賀大学, 環境総合研究センター, 教授 (20397938)
吉田 謙太郎 九州大学, エネルギー研究教育機構, 教授 (30344097)
宗村 広昭 岡山大学, 農学部, 准教授 (90403443)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 生態系サービス / 環境保全型農法 / 土壌保全 / 土地利用の最適解 / インドネシア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、食糧生産と生態系保全、災害リスクの低減とが両立するような農業のありかたを、流域上流・下流での農林業構造の違いを考慮してインドネシアはじめ東南アジア地域において制度設計することである。生態系サービスの機能は多岐にわたるが、本研究では生態学的・水文学的見地から、主に①水質浄化機能、②水供給(水源涵養)機能、③洪水調整機能の3つの機能を評価対象とした。 研究対象および調査の実施地域として、従来と同様に、インドネシア・ランプン州のスカンプン川流域とする。その理由は、中・下流域に広大な水田地帯を擁しており、ランプン州の人口約800万人の食糧需要を満たす重要な流域であること、そして、河川の水質悪化や洪水・渇水の頻発など、生態系サービスの劣化が社会問題化しているからである。 平成29年度においては、生態系サービス支払い(PES)を実施する際の主要ステークホルダーである地域住民、農家、自治体、NPOなどに対する聞き取り調査をおこなうとともに、地元農家を対象に、現在の作物選択、耕作形態、化学肥料・農薬の使用状況、生態系サービス・生物共生農法の認知度などに関して予備的なアンケート調査を実施した。また、都市部および農村部における地域住民を一部抽出し、生態系サービスの認知度や環境意識などに関するアンケート調査を準備して、これらの調査結果を踏まえて、30年度に地元農家へのアンケート調査と都市住民調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度においては、(1)主要ステークホルダーである地域住民、農家、自治体、へのる聞き取り調査をおこない、(2)中・下流域地元農家を対象に、現在の作物選択、耕作形態、化学肥料・農薬の使用状況、生態系サービス・生物共生農法の認知度などに関するアンケートの予備調査を実施した。 平成30年度においては、29年度の予備調査の結果を取り纏めた上で、アンケート調査を実施する。さらに、都市部および農村部における非農家・地域住民を対象とする生態系サービスの認知度および環境意識などに関する実態調査を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度においては、同年8月~9月にインドネシア・ランプン州のスカンプン川流域の中・下流域地元農家を対象に、作付形態、化学肥料・農薬の使用状況、生態系サービス・生物共生農法の認知度などに関するアンケートを実施するが、サンプル数は400戸程度を予定している。その集計と分析は、主にランプン大学において取り纏め、成果発表を準備する予定である。
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Research Products
(7 results)