2017 Fiscal Year Annual Research Report
未来を生きる女子の生命観と自己決定力を育む生命科学教育研究~私立学校を事例として
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17H01982
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Research Institution | Shirayuri College |
Principal Investigator |
大貫 麻美 白百合女子大学, 人間総合学部, 准教授 (40531166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 孝広 白百合女子大学, 人間総合学部, 教授 (00190778)
走井 洋一 東京家政大学, 家政学部, 教授 (30347843)
北村 克久 鎌倉女子大学, 教育学部, 准教授 (50762671)
加藤 美由紀 日本女子大学, 人間社会学部, 助教 (70706829)
三宅 志穂 神戸女学院大学, 人間科学部, 准教授 (80432813)
西垣 佳織 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90637852)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 科学教育 / 科学教育プログラム / 生命科学教育 / 女子教育 / コンピテンス |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、現代の日本の女子大学生の特徴や、そこに見られる課題についての実態把握を試みるために、アンケート調査等を行った。調査内容は学生のもつ科学観に関することや、生命科学に関する諸課題についての学んだ時期や場についてである。現在、調査結果の分析を進めており、2018年度夏にある日本理科教育学会全国大会にて発表する予定である。 また、理論的背景を整理する目的で、諸外国における生命科学教育に関する訪問調査や文献調査、国内での生命科学教育に関する聞き取り調査や文献調査を行ってきた。これらの調査は生命科学教育で育成すべきコンピテンスの抽出を目的としており、大学教育に限定せず、より広い視野での生命科学教育を調査対象とした。これらの調査結果については順次、とりまとめ、学会発表等を行っていく予定である。主な海外調査地は以下のとおりである(英国:Natural History Museum、Science Museum、British Museum、Britsh Library、豪州:Point cook p-9 college、SCIENCEWORKS、米国:Boston College、Museum of Science、Harvard Museum of Natural History)。 さらに、得られた知見をふまえた研究協議を行い、コア・プログラムの検討を進め、各大学の建学の精神や授業の位置づけ等に呼応した実行可能な実践プログラムの開発を進めている。一部の実践プログラムについては試行にも着手し、成果や課題を分析している。 得られた知見や研究成果、今後の展望等についての学会発表等も進めており、本年度内には学会発表2件、論文発表2件を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画どおり、国内外における生命科学教育に関する調査を行い理論的背景の整理を進め、「コア・カリキュラム」の検討に着手している。 また、その「コア・カリキュラム」を基にしながら、各大学の建学の精神や授業の位置づけ等に呼応し、実行可能な「実践プログラム」の開発も並行して進められている。 次年度中に複数の「実践プログラム」の実践的研究を進められる状況にあると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度中に行った国内外での調査成果をとりまとめ、理論的背景の整理を行うとともに、検討してきたコア・プログラムについて、扱う生命科学の諸課題に関する専門家による助言を得ながら、具体的な教材開発、授業展開の構想等を進めていく。 また、そのコア・プログラムに基づきながら、調査対象者が所属する大学の建学の精神や授業の位置づけ等に呼応する形での改変を行った「実施プログラム」について、実践を進める。その実践事例の分析から、実施プログラムの有効性を検証する。加えて、複数クラスや複数大学での実施を試み、再現性の確認や改変による成果の差異等も検討する予定である。これらの研究成果等については、順次、学会発表等を進めていく。 また、こうした研究成果をふまえ、再度「コア・カリキュラム」や「実施プログラム」の検討を行い、次年度以降の調査に備えていく。
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