2018 Fiscal Year Annual Research Report
子どものメラトニン分泌パタン改善に直結するシンプル・ストラテジーの提案と実践検証
Project/Area Number |
17H02169
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
野井 真吾 日本体育大学, 体育学部, 教授 (00366436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 重和 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (00292376)
吉永 真理 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (20384018)
北村 真吾 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部, 室長 (80570291)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 学校保健 / 教育生理学 / 生活習慣 / 睡眠・覚醒機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,子どものメラトニン分泌パタンの改善に直結するシンプル・ストラテジーの提案とそれを用いた実践の効果検証を目的としている.そのための具体的な研究課題は,1)子どものメラトニン分泌パタンの実態とそれを決定する生活要因の疫学的解明,2)各生活要因がメラトニン分泌パタンの変化に及ぼす影響の実験的解明,3)上記1)2)により導かれたメラトニン分泌パタンの改善に直結するシンプル・ストラテジーを用いた実践の効果検証の3点である.2年目である平成30年度は,当初の予定通り,前年度の成果を踏まえた課題1)の本実施と課題2)の予備実験が実施された.この内,課題1)では,唾液メラトニン濃度の分析に予定以上の時間を要したため,メラトニン分泌パタンの実態とそれを決定する生活要因については引き続き検討中であるものの,同時に収集した小学5・6年生87名に対する朝型-夜型質問紙の結果の解析を先行して実施することができた.その結果,夜型に比して朝型で朝の会までの歩数が有意に多く,朝起きてから昼休みまでの総外出時間(登校時間も含む)も有意に長い様子を確認することができた.他方,課題2)では,予備実験を通して,次年度に予定されている各生活要因(光曝露群,身体活動群,光曝露+身体活動群,コントロール群)がメラトニン分泌パタンに及ぼす影響を検討するための実験プロトコルを完成させることができた.以上の他,次年度に予定されている課題3)の研究協力校との初回打ち合わせも行うことができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は,子どものメラトニン分泌パタンの実態とそれを決定する生活要因の疫学的解明の本実施(課題1)と翌年度に予定されている各生活要因がメラトニン分泌パタンに及ぼす影響の実験的解明(課題2)の準備期間であり,当初予定していた期間よりも唾液メラトニン濃度の分析に時間を要したものの,予定されていた事項は検討することができる見込みである.以上のことから,本研究はおおむね順調に進展しているものと考える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策については,当初の計画に大きな変更はない.すなわち,平成30年度に得られたデータの解析を引き続き進めるとともに,平成31年度は各生活要因がメラトニン分泌パタンの変化に及ぼす影響の実験的解明(課題2)の本実験と平成32年度に予定されているメラトニン分泌パタンの改善に直結するシンプル・ストラテジーを用いた実践の効果検証(課題3)の調査準備を手がける予定である.
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