2019 Fiscal Year Annual Research Report
Interaction between Windkessel Function of the Proximal Aorta and Cerebral Hemodynamics
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17H02186
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
菅原 順 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (00357261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 清司 筑波大学, 体育系, 教授 (30282346)
樽味 孝 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (40825858)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 心血管系疾患 / 加齢 / 動脈スティフネス / 姿勢 / 運動トレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
脳血管疾患は要介護の主要因であるが、この発症リスクは加齢に伴い増大する。すなわち、超高齢社会を迎えた本邦において、脳血管疾患の発症予防は健康の保持・増進、QOLの向上、さらには高騰する医療費・介護費の抑制に直結する火急的課題といえる。これを踏まえ本研究では、「リスク評価」及び「ライフスタイル・モディフィケーションによるリスクマネジメント」という観点から、脳血管疾患の発症予防に資する知見の集積を目指す。実施課題は以下の4つとする。1)近位大動脈のウインドケッセル機能評価法の開発、2)近位大動脈のウインドケッセル機能と脳血管疾患リスクとの関係の検証、3)脳循環に対する姿勢の影響と近位大動脈のウインドケッセル機能の関与の解明、4)運動トレーニング介入による近位大動脈のウインドケッセル機能の改善が脳循環に与える影響の解明。本年度は、課題3に関して、長時間の睡眠と脳血管疾患リスクの関係性を明らかにするための基礎研究として、動脈の伸展性が維持されていると仮定できる若年者を対象とし、姿勢変化に伴う脳循環動態の応答を調査することを目的とした。循環器系の疾患の既往のない健常な成人11名(男性5名,女性6名)を対象とし、姿勢変化による体循環動態および脳循環動態の変化を観察した。その結果、(1)脳循環動態における血流拍動性(MCA PI)は,姿勢角度の上昇によって増加することが示された。また、(2)脳の拍動性(MCA PI)の上昇は,姿勢変化による交感神経活動の促進による脳末梢血管抵抗(CVRi)の増加に起因する可能性が示唆された。以上の結果は、若年者では、臥位姿勢での体循環の拍動性の増大を動脈の伸展性により緩衝できたことで、脳血流の拍動性は増加しなかったと考えられる。この結果は、脳循環動態を良好に保つうえで、近位大動脈のウインドケッセル機能の維持が重要であることを示唆するかもしれない。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)