2017 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative Study on Colonial State Building
Project/Area Number |
17H02239
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鬼丸 武士 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80402824)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 友和 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 講師 (10727788)
工藤 晶人 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 准教授 (40513156)
山尾 大 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80598706)
鈴木 英明 長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (80626317)
岡本 正明 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (90372549)
堀内 隆行 金沢大学, 歴史言語文化学系, 准教授 (90568346)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 植民地国家 / 情報 / サーベイランス / 治安秩序維持 / 医療史 / 比較研究 / 東南アジア / 統治 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は東南アジア、アフリカ、中東各地域の植民地国家における情報収集活動の実態を解明し、その成果を地域の枠組みを超えて比較検討することを通じて、各植民地国家の特徴とその特徴を生み出す要因が何であるのかを抽出することを目的とする。この目的の達成のために、本研究は(1)先行研究のサーベイ、(2)各国資料館での文献資料調査、(3)収集した資料やデータの整理と分析、(4)定例研究会の開催、(5)研究成果の公開・発信、の5つのプロセスで研究を遂行する。具体的には、先行研究サーベイや資料館での文献資料調査で得られた資料・データをもとに各研究参加者が担当する植民地国家における情報収集活動の実態を解明し、その成果を研究会で比較検討することを通じて各地域の植民地国家の特徴を描き出す。 本年度の研究活動の中心となったのは定例研究会での議論である。定例研究会は2017年7月、10月、12月、2018年3月の計4回開催し、研究参加者それぞれの研究内容・計画の検討、さらには先行研究のレビューなどをおこない、本研究の目的を達するために必要な作業の確認、分析枠組みのすり合わせなどを実施した。次に、現地調査としてはイギリス(ロンドン)、フランス(エクス・アン・プロヴァンス)の文書館で関連資料の収集を実施した。また今年度からオックスフォード大学の医療史研究グループとの国際共同研究を開始し、2018年12月にアジアの植民地国家における医療と治安秩序維持に関する国際ワークショップを開催し、植民地国家と情報の関係を医療と治安秩序維持の観点から比較検討した。このワークショップの成果は英文の編著として取りまとめ、出版する準備を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究のサーベイ、研究内容・計画の検討、取り組むべき課題などについて、研究参加者の間で問題意識の共有と、なすべきことの確認がなされ、研究参加者それぞれが個別のテーマについて研究を開始することができた点で、おおむね順調に進展していると考える。また、オックスフォード大学の医療史研究グループとの国際共同研究については、極めて順調に進んでおり、研究成果の取りまとめの段階へと進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究で最も重要なのは、現地での資料収集とその整理・分析である。次年度はこの点を中心に研究を推進し、随時、国内定例研究会で内容や進捗状況の確認をおこなっていく。またオックスフォード大学の医療史研究グループとの国際共同研究については、原稿を取りまとめて編集の作業に入ることを予定している。
|
Research Products
(11 results)