2018 Fiscal Year Annual Research Report
Armenians in the Early Modern Period
Project/Area Number |
17H02370
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
守川 知子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (00431297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 雅由樹 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (10709538)
秋山 晋吾 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (50466421)
島田 竜登 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (80435106)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アルメニア人 / マイノリティ / ネットワーク / 近世 / ユーラシア |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトの2年目にあたる2018年度には、研究計画書に記載の検討事項1「16~18世紀のユーラシアでのアルメニア人の活動実態と交易ネットワークの形成・発展過程の解明」、および検討事項2「宗教マイノリティとしてのアルメニア人のコミュニティ形成における政治権力との関係の解明」に関連して、アルメニア人の交易・宗教ネットワークとアルメニア外のコミュニティに関する検討を重点的に行った。 6月には東京大学で国内研究会を開催し、守川知子(東京大学)「17世紀後半のアルメニア人ネットワーク:二人の商人の軌跡から」と上野雅由樹氏(大阪市立大学)「19世紀末の特権問題とオスマン・アルメニア人」と題する二つの研究報告を得た。 海外フィールド調査としては、8月に代表者の守川、分担者の島田竜登氏(東京大学)、研究協力者の吉村貴之氏(早稲田大学)がアルメニアを訪問し、アルメニア国内の教会やエチミアジン総主教座、イェレヴァン歴史博物館、考古学博物館、ツィツェルナカベルト・アルメニア人虐殺博物館、モスクやヤズィーディー教徒の村などの非キリスト教施設を巡検するとともに、アルメニア共和国国立科学アカデミーを訪問し、近世期のアルメニア人商業ネットワークの専門家であるElizabeth Tajiryan氏らと意見交換を行った。さらに代表者の守川は、12月にイタリア・ヴェネツィアにあるアルメニア使徒教会・聖クローチェ教会や聖ラッザーロ教会文書室等で調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
在外研修中のメンバーがいるため、メンバー全員が集まる回数は十分ではないものの、各自が自らの専門を活かして個々に取り組んでおり、研究会での質の高い意見交換は確保されている。また、アルメニアやイタリアなど国外の研究者らとの交流が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は検討課題3について分析を進めていくとともに、共同研究としての成果の取りまとめに向けてメンバー全員で検討を進めていく。
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Research Products
(11 results)