2018 Fiscal Year Annual Research Report
多言語金石文資料の精査に基づくユーラシアの歴史と文明の国境横断的研究
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17H02399
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井谷 鋼造 京都大学, 文学研究科, 教授 (60144309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 豊 京都大学, 文学研究科, 教授 (30191620)
横地 優子 京都大学, 文学研究科, 教授 (30230650)
吉田 和彦 京都大学, 文学研究科, 教授 (90183699)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | イスラーム時代 / 国境横断的 / 多言語 / 金石文資料 / トルコ共和国 / アゼルバイジャン / アラビア文字 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度に研究代表者は2度の現地調査を行ない、研究課題に関連する多くの資料を収集することが出来た。まず、2018年8-9月にはトルコ共和国、及びアゼルバイジャン共和国において多言語金石文資料の調査・収集を行なった。調査を行なった都市はトルコでは、ビレジク、エスキシェヒル、セイイド・ガーズィー、スィヴリ・ヒサール、アンカラ、チャンクル、カスタモヌ、オスマンジク、メルズィフォン、チョルム、カイセリであり、各地で資料を収集し、解読を行なった。時代的には西暦13世紀のセルジュク朝期から19世紀のオスマーン朝時代までにわたっている。アゼルバイジャンではバクー、シェキ、クバ郊外で銘文資料を調査・収集した。 2019年3月には、トルコ共和国の東南部、シリアとの境界に近い、シャンルウルファ、ガーズィーアンテプ、カフラマーンマラシュ、アダナ、アナムル、アランヤの各都市とその周辺で金石文資料の調査と収集を行なった。これらの町でも13世紀のセルジュク朝、アイユーブ朝時代から19世紀のオスマーン朝期にわたる金石文資料を収集し、解読することが出来た。 2度の現地調査を行なうことによって、研究課題を遂行するための基礎資料が多く蓄積されつつある。 2度の現地調査を実施するに当たり、2018年は研究協力者である今松泰氏と塩野崎信也氏に協力援助を仰ぎ、2019年には岩本佳子氏の協力を得た。これらの研究者には研究手法や研究成果発表の面で、研究代表者の知識や経験の伝授を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に引き続き、現地調査を継続し、沢山の資料を調査、解読することが出来た。特に2018年度はこれまでの研究代表者が未調査であった地域の調査を行なうことが出来、大変有益であった。当初予定していた研究計画は順調に進展しており、研究代表者が期待していた資料収集は大きな問題なく蓄積されている。 特に今年度はこれまで未知、未見の資料を多く調査、解読することが出来た。ただし、研究時間を確保するという点がやや不十分であり、今年度に限定した研究成果を提出出来ていないことが惜しまれる。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は本研究課題による研究の最終年度に当たり、これまでの研究成果に追加してトルコ共和国、アゼルバイジャン共和国での現地調査を行なうことを予定している。これまでの研究成果と経験により、さらに効率的に調査、研究が進められることが予想され、これまでの研究成果を統合して研究報告書を提出することを予定している。 また研究代表者は、本研究課題の研究成果をより分かり易く社会的に発信することが出来るように学会での公開講演を行なう予定である。本研究課題に関連する調査や研究を、研究代表者はこれまで満20年間継続して行なってきており、収集、解読できた資料の数も増加している。本研究課題のような研究は世界的に見ても希少価値があり、その研究内容を学界のみならず、広く社会に発信することを期したい。
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Research Products
(1 results)