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2018 Fiscal Year Annual Research Report

近世・近代のヴラーフ人の移動と集団形成に関する基礎的研究:バルカン・中欧・新大陸

Research Project

Project/Area Number 17H02405
Research InstitutionHitotsubashi University

Principal Investigator

秋山 晋吾  一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (50466421)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 戸谷 浩  明治学院大学, 国際学部, 教授 (00255621)
木村 真  日本女子大学, 文学部, 研究員 (20302820)
松浦 真衣子  高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 准教授 (40737235)
山本 明代  名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (70363950)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywordsヴラーフ人 / 移動
Outline of Annual Research Achievements

2018年度は、国内研究会を2018年4月に開催した(通算3回目)。ここでは、研究分担者・研究協力者によるギリシア北部諸都市(とくにメツォヴォ)のヴラーフ人コミュニティと博物館の資料収集状況についての報告、セルビアにおけるヴラーフ研究の動向報告、スロヴァキアのヴラシュキの研究・展示状況の報告が行われた。
2019年3月には、プロジェクトメンバー7名が参加して、ギリシア北部諸都市のヴラーフ関連博物館およびヴラーフ商人・移民の移動ルートの調査を合同で行った。セレス、メツォヴォ、ヨアニナ各市の博物館での聞き取り調査により、ヴラーフ人の伝統的生活様式の保存実態、研究・展示活動の実態を確認し、加えて、現在のヴラーフ人コミュニティの活動とアイデンティティに関するインフォメーションを得ることができた。カストリアの博物館および市内フィールドワークにおいても、ギリシア北部の皮革産業及び商業活動におけるヴラーフ人の役割と他のエスニシティとの関係性、その記憶の保存の実態に関する情報を得ることができた。
この他、プロジェクトメンバー単独の調査も北マケドニア、ルーマニア、ブルガリアでも実施し、ヴラーフ関連史資料の収集と現地博物館等での展示状況の確認を進めた。北マケドニアでの調査では、クルシェヴォ市周辺での活発なヴラーフ言語・文化振興の実態を確認し、ルーマニアでの調査ではブルガリア系住民の近世のブルガリア難民の記憶とアイデンティティの実態を確認することができた。
2018年度に本研究に関連して、秋山晋吾『姦通裁判―18世紀トランシルヴァニアの村の世界』、山本明代「難民による社会運動」(田中ひかる編『社会運動のグローバル・ヒストリー』ミネルヴァ書房、2018年5月、pp.159-191)などが発表された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究プロジェクト2年目の2018年度中は、全般的に順調に研究は進展した。プロジェクトメンバーによる関連諸国におけるヴラーフ人の歴史に関する研究・文献動向調査は順調に進んでおり、国内研究会での報告はほぼ一巡した。今後、これら基礎調査を踏まえて、メンバーによる個別研究の構想報告・中間報告を2019年度から本格的に進めていくことになる。
また、2018年度に実施したギリシア北部での合同調査により、ヴラーフ人の歴史研究がはらむ課題と可能性について共通認識を獲得することができ、共同研究の方向性をより明確化する基盤を整えることができた。
調査先の文書館・博物館等の臨時休館などの不測の事態が発生する恐れはないわけではないが、調査対象の国・都市は複数にまたがるため、調査順番を調整するなどで対応することが可能である。

Strategy for Future Research Activity

2019年度は、7月および11月頃の2回の国内研究会を開催する。そこでは、2018年度の合同調査の総括、ヴラーフ研究動向報告、プロジェクト後半に向けた個別研究の構想報告(7月研究会)、概要報告(11月研究会)を実施する。
メンバーによる、現地資史料調査は、計画通り進める。加えて複数のメンバーによる合同調査の実施可能性も探り、可能な限り3月頃に実施する。調査候補はブルガリアまたはセルビア。

  • Research Products

    (4 results)

All 2018

All Presentation (2 results) Book (2 results)

  • [Presentation] 1956年のハンガリー革命と難民支援のなかの女性たち2018

    • Author(s)
      山本明代
    • Organizer
      北米エスニシティ研究会
  • [Presentation] 1956年のハンガリー革命後の難民学生による社会運動2018

    • Author(s)
      山本明代
    • Organizer
      社会思想史学会大会
  • [Book] 姦通裁判 ―18世紀トランシルヴァニアの村の世界―2018

    • Author(s)
      秋山 晋吾
    • Total Pages
      288
    • Publisher
      星海社
    • ISBN
      978-4065116364
  • [Book] 社会運動のグローバル・ヒストリー2018

    • Author(s)
      田中ひかる編、田中ひかる・崎山直樹・竹本真希子・山口守・山本明代・梅森直之・篠田徹 著
    • Total Pages
      298
    • Publisher
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      978-4623082872

URL: 

Published: 2019-12-27  

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