2019 Fiscal Year Annual Research Report
近世・近代のヴラーフ人の移動と集団形成に関する基礎的研究:バルカン・中欧・新大陸
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17H02405
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
秋山 晋吾 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (50466421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸谷 浩 明治学院大学, 国際学部, 教授 (00255621)
木村 真 日本女子大学, 文学部, 研究員 (20302820)
松浦 真衣子 高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 准教授 (40737235)
山本 明代 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (70363950)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヴラーフ人 / 移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、国内研究会を一橋大学にて2回開催し(2019年7月20日、12月21日)、個別研究報告2件(ギリシアのヴラーフ関連博物館について、ウィーンのブルガリア人移民について)、成果論集に向けてのテーマ報告(メンバー全員)、および、2020年3月に予定していたブルガリアでの合同調査の準備を行った。 また、研究代表者(秋山)によるルーマニアでの文書館(ゲルラ・ローマカトリック文書館分館)およびフィールド調査(2019年10月)、研究分担者(木村)によるブルガリアの文書館(ソフィア国立文書館)での文献調査(2020年3月)、研究協力者(岩﨑)によるオーストリアの文書館(国立文書館・図書館)での史料調査(2019年10月)を行い、ヴラーフおよび関連する近世・近代のバルカン中欧における人の移動に関する史資料の収集および記憶の顕彰に関する知見を得た。 2020年3月に予定していた代表者・分担者・協力者8名によるブルガリアでの博物館・フィールド調査(ヴェリングラド、メルニク、ソフィア)は、新型コロナ感染症の日本およびブルガリアでの流行拡大によりやむなく延期し、2020年度中の実施を目指したが、流行の再拡大・再々拡大に伴い断念し、国内での資料分析の遂行により代替した。 2019年度に本研究に関連して、秋山晋吾「史料から歴史へ」(南塚信吾・小谷汪之編『歴史的に考えるとはどういうことか』ミネルヴァ書房所収)、山本明代「第二次世界大戦期の東中欧におけるセーケイ人の移動と地域の形成」(『歴史学研究』989号)などが発表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究プロジェクト3年目の2019年度は、計画の中核であったブルガリアでの合同フィールド調査が、新型コロナ感染症の流行により延期ついで中止に追い込まれたことにより、計画遂行に大きな支障が生じたため順調と自己評価することは難しいが、年度内に実施できた国外調査および国内において入手可能・既収集の文献・史料を用いた研究遂行により、遅れの度合いは可能な限り限定的なものとすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に予定していたセルビアでの合同現地調査およびメンバーによる個別の国外文書館調査は、新型コロナ感染症の流行が収束しないことから年度内に実施できなかったため、オンラインでの国内研究会を2回開催して、研究を継続している。 2021年度は、2020年度未使用額を調整金次年度使用申請する予定であり、2020年度に実施できなかったヨーロッパ各国での現地調査の実施を目指しつつ、オンラインでの国内研究会(3-4回開催予定)を中心に、文献・史料の分析、成果論集に向けての個別研究の取りまとめを進める。
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Research Products
(6 results)