2020 Fiscal Year Annual Research Report
Self-control under temptation, consumption choices, and macroeconomic dynamics: Theory and empirical analysis
| Project/Area Number |
17H02499
|
|---|
| Research Institution | Kwansei Gakuin University |
|---|
Principal Investigator |
池田 新介 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (70184421)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 健 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (60754827)
平田 憲司郎 神戸国際大学, 経済学部, 准教授 (70423209)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
| Keywords | セルフコントロール / 時間選好 / 疲労 / ストレス / 不正 / 誘惑 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
課題１（誘惑に対するセルフコントロールの限界とそれに伴う心的疲労を考慮した新しい消費者行動モデルを構築する）の成果として、セルフコントロールと時間選好率形成の関係を動学的最適化の観点から解析的に明らかにしたIkeda and Ojima (2021)を査読誌（Economic Theory）に発表した。他方で、2020年度に康明逸氏と共同で行ったアンケート調査（「社会的幸福と生活感についてのインターネットトラッキング調査」）を使って、新型コロナ感染症の蔓延と緊急事態宣言の発令によるストレスの影響を調べるデータ解析を進めている。
課題２（消費者がセルフコントロール問題に直面する場合のマクロ経済の動学的一般均衡の特性を明らかにする）については、セルフコントロールと自制疲労の動学的な相互作用から消費の循環行動が生じるメカニズムを記述するモデルを構築した。目下その論文を作成している。
課題３（セルフコントロールの限界に関連した政策問題を考察する）では、不正行動とセルフコントロールの関係を分析するウエブ実験を小島健氏と実施し、その結果を小島・池田(2022）「不正行動とコミットメント」としてまとめ、行動経済学会で報告した。同論文はその貢献により、2022年度行動経済学会奨励賞を受賞した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
課題1についての投稿論文、Ikeda and Ojima (2021)の査読で発展的な大幅改訂を要求され、掲載まで長期間を要してしまった。その影響がいまだに吸収できずに続いている。
|
| Strategy for Future Research Activity |
課題１では、アンケート調査「社会的幸福と生活感についてのインターネットトラッキング調査」のデータ解析を完了し、康明逸氏との共同論文にまとめて国際誌に投稿する。
課題２では、セルフコントロールと消費の循環現象を記述するモデルを完成させ、論文を執筆・発表する。
課題３では、小島健氏との共同研究「不正とコミットメント」を論文にまとめ、国際誌に投稿する。
|
