2019 Fiscal Year Annual Research Report
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17H02531
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| Research Institution | Research Institute of Economy, Trade and Industry |
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Principal Investigator |
張 紅詠 独立行政法人経済産業研究所, 研究グループ, 研究員 (80707878)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 不確実性と企業 / 経済政策 / 通商政策 / 多国籍企業 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
昨年度主な研究成果は下記の通りである。
第一に、2020年1月～2月に経済産業研究所(RIETI)では2019年度「企業の事業計画と予測に関する調査」https://www.rieti.go.jp/jp/projects/research_activity/business-outlook2019/を実施した。製造業およびサービス業に属する約16,000社を対象とする。回収率は16.8％である。今回は不確実性と企業に関する調査の第二弾である。第一弾として2017年10月～11月に経済産業研究所(RIETI)平成29年度「企業の事業計画と予測に関する調査」を実施した。今回は、日本経済と世界経済・経済政策・通商政策を巡る先行き不確実性、企業による将来予測(自社売上やGDP成長率等)の主観的確率分布を独自に調査した。
第二に、独自の企業サーベイのほかに、既存の政府統計を利用して国際経済の不確実性と企業を焦点に次の論文を執筆した。（１）経済産業省「企業活動基本調査」および「海外事業活動基本調査」を用いて“The Impact of the US-China Trade War on Japanese Multinational Corporations”（米中貿易摩擦が日本の多国籍企業に与える影響）を執筆し、2019年7月にRIETIディスカッション・ペーパーとして公表した。国内外の学会だけでなく、その成果の普及活動として欧州経済政策研究センターCEPRの政策ポータルサイトVoxEUで発表した。（２）経済産業省「企業活動基本調査」および「海外事業活動基本調査」を用いて”Learning from Siblings within Multinational Firms” (兄弟から学ぶ：多国籍企業における海外需要の学習効果) を執筆し、2019年7月にRIETIディスカッション・ペーパーとして公表した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで実施した2回の企業サーベイをパネル化し、現在分析作業と論文作成を進めている。また、財務省・内閣府「法人企業景気予測調査」を用いた不確実性と企業の価格設定に関する論文はほぼ完了した。これらの論文は2020年10月までに経済産業研究所(RIETI)のウエブサイトで公表する予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
（１）不確実性と企業に関する2回の企業サーベイを用いた分析結果をまとめて、RIETIディスカッション・ペーパーとして、2020年９月までに経済産業研究所(RIETI)のウエブサイトで公表する予定である。
（２）2018年度に執筆した論文”Networks and Foreign Affiliates: Evidence from Japanese Micro-Data”は2020年4月に学術誌The World Economyへの掲載が決定された。今年度中に出版する予定である。
（３）米中貿易摩擦が日本の多国籍企業に与える影響に関する論文は、現在新しいデータを追加し、修正版は今年後半に海外の学術誌に投稿する予定である。それに関連する政策論文”The US-China Trade War: Implications for Japan’s GVCs”は、2020年内Cambridge University Pressに出版される予定の書籍の一章として出版する予定である。
（４）多国籍企業における海外需要の学習効果に関する論文は、現在トップレベルの学術誌Economic Journalでunder reviewである。
（５）不確実性と企業の価格設定に関する論文は、2020年９月までに経済産業研究所(RIETI)のウエブサイトで公表する予定である。
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