2020 Fiscal Year Annual Research Report
Restructuring through Entry, Exit, and Resource Reallocation: Empirical research on Semiconductor Industry
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17H02561
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松本 陽一 慶應義塾大学, 商学部(三田), 准教授 (00510249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 功一 大阪大学, 経済学研究科, 准教授 (40510409)
渡辺 周 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 講師 (90754408)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 経営戦略 / ダイナミック・ケイパビリティ / シナジー / 半導体産業 / コミットメント |
Outline of Annual Research Achievements |
過年度までに構築した全世界を対象とした半導体データベースを利用して、本年度は大別二つの課題に取り組んだ。 ひとつ目は、組織の資源に着目した、参入と撤退を通じたリストラクチャリングの要因分析に関する追加調査および論文の改訂である。この分析を通じて4つの事実が明らかになった。第1に、新規の事業参入によって、当該新規事業に必要な資源が不足することで既存事業が縮小あるいは撤退に結びつく可能性が高まる。第2に、既存研究は完全な撤退と新規参入事業との間だけでなく、既存事業間においても資源の再配置は観察され、前者よりも後者において、企業の再配置行動がより明確に観察できる。第3に、別用途に再利用しやすい(Fungible)資源をもつ企業群の方が、そうでない企業群よりも資源の再配置を活用している傾向が強い。第4に、既存事業間の資源の再配置は短期的な利益に正の影響をもつ。 二つ目は、ライバル企業の行為とそれに対する反応という、環境変化に起因する参入と撤退を通じたリストラクチャリングの要因分析である。分析の結果、3つの発見をえた。第1に、事業の重複度が高いほど、ライバル企業の行為に対して当該企業の競争的反応は抑制的になる。第2に、ライバル企業の既存の戦略に対するコミットメントが強いと、第1の発見の関係が強まる(より抑制的になる)。第3に、既存の戦略に対する当該企業のコミットメントが弱いと、第1の発見の関係性は強まる(より抑制的になる)。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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