2018 Fiscal Year Annual Research Report
DEVELOPING EARLY INTERVENTION PROGRAMS ON CHILD CARE ENVIRONMENT TO PREVENT CHILD ABUSE USING COHORT EVIDENCE OVER JAPAN
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17H02604
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安梅 勅江 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20201907)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 虐待予防 / 追跡研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳幼児期の虐待など不適切な養育の社会問題化にともない、青年期におよぶ成長発達への影響を勘案した根拠に基づく虐待予防および悪化防止は喫緊の課題である。本研究は、1998年より継続している全国60,000人の親子のコホートを20年間追跡し、「科学的な根拠」に基づく虐待予防および悪化防止機序の解明と支援モデルの開発を目的としている。すなわち、乳幼児期にどのような子育ち・子育て支援を提供すれば、虐待による好ましくない影響を最小限に留め、子どもの子育ち力、保護者の子育て力を最大限に発揮し、子どもの健やかな成長発達が保障できるのかを検証するものである。乳幼児期の子育ち環境、社会サポート状況、子どもの発達状態などを複合的に加味し、影響要因の機序を明示可能な追跡研究を用いて「有効な子育て支援の根拠」を明らかにするものである。本年度は下記について実施した。 1.「虐待予防および悪化防止支援モデル」試案の実施とプロセス評価:保護者に対する郵送調査(家庭環境と支援ニーズに関する実態把握)、医療・福祉・教育専門職による子どもへの面接・観察調査(子どもの心身の健康と課題に関する専門的な評価)を実施した。 2.「虐待予防および悪化防止支援モデル」の「保育の質の評価指標」への反映:「保育の質の評価指標」の枠組みである「子ども」「家族」「保育環境」「連携」の4領域について、家庭、子育て支援機関、地域との連携により「虐待予防および悪化防止支援モデル」を反映した形で総合的に展開できるよう検討を加えた。 3.青年期におよぶ不適切な養育環境の経年推移と関連要因に関する補完調査:前年度に多変量軌跡分析で明らかにした根拠を反映した補完調査を実施し、妥当性の検証を含め、さらに確固とした経年的な影響要因を把握した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初研究計画通りに進捗しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初研究計画のとおり、次年度はアウトカム評価の実施、普及に向けたWEB化などについて検討する。
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Research Products
(6 results)