2020 Fiscal Year Annual Research Report
後発国における大学院教育及び学位制度の導入と変容に関する比較研究
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17H02680
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
南部 広孝 京都大学, 教育学研究科, 教授 (70301306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 均 京都大学, 教育学研究科, 教授 (50211983)
楠山 研 武庫川女子大学, 教育学部, 准教授 (20452328)
石川 裕之 京都ノートルダム女子大学, 国際言語文化学部, 准教授 (30512016)
田村 徳子 京都先端科学大学, バイオ環境学部, 准教授 (10738850)
中島 悠介 大阪大谷大学, 教育学部, 准教授 (60780939)
渡辺 雅幸 (渡辺雅幸) びわこ学院大学, 教育福祉学部, 講師 (00780909)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 教育学 / 大学院教育 / 学位制度 / 後発国 |
Outline of Annual Research Achievements |
4か年の研究計画の最終年度にあたる令和2年度には、これまでの進展をふまえてさらに国内外での資料収集や文献調査、現地での聞き取り調査等を行う計画だったが、新型コロナウイルス感染拡大によりこの計画を大きく見直す必要が生じ、文献調査に重点をおくとともにより多くの国・地域(以下、国と略)の学位と大学院教育の情報を共有し、あわせて研究成果の積極的な発信をめざすことにした。 対象国のうち、大学院入学者選抜を国家試験として実施している中国では、新型コロナウイルス感染拡大により従来の形式での選抜を行うのが困難となる一方、国家試験である以上政府による統制のもとで実施が模索され、主要な形式としてオンラインでの試験が行われた。そこで、これに関する資料を訳出して中間報告書(第4冊)を刊行した。また、対象国の大学院教育と学位制度に関する資料を訳出するとともに、マカオ(中国)とロシアの大学院教育に関する論文の翻訳を行って、中間報告書(第5冊)として刊行した。 そのうえで、4年間の研究の総括として最終報告書をとりまとめた。この報告書では、韓国、北朝鮮、中国、台湾、ベトナム、シンガポール、インド、エジプト、ブラジルの9か国を取り上げ、大学院教育と学位制度の導入と歴史的な変遷、現在の制度や現状、近年の改革動向などを論じている。①制度の導入においては、国によって旧ソ連やアメリカ、ヨーロッパのモデルが参照されたこと、②その後の整備状況と現行制度では、大学院教育を実施し学位授与権を有する機関の種類、入学者の選抜と養成のプロセス、修了・学位取得の要件や手続き、担当教員の資格、学位の種類などに関して、国を越えた共通点と国ごとの相違点がともに確認されること、③近年の改革では、一方では入学や養成課程に関する管理の強化を含む質の向上が図られ、他方では制度の柔軟化の模索や国際通用性の強化なども見られることが明らかになった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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