2019 Fiscal Year Annual Research Report
Integrated Analytical Modeling of Urban Rail Transit System with High-Frequent Operations
Project/Area Number |
17H03320
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福田 大輔 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 特定教授 (70334539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Schmoecker J.D. 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70467017)
和田 健太郎 筑波大学, システム情報系, 准教授 (20706957)
中西 航 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (70735456)
瀬尾 亨 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (90774779)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 交通工学 / 交通ネットワーク運用 / 交通行動分析 / 公共交通 / 時間信頼性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,旅行時間が変動する状況における鉄道利用者の乗車時刻選択行動に着目したスケジューリングアプローチに基づき,都市鉄道の列車遅延と定時性の経済便益評価を行うための分析枠組を構築し,東京圏を対象としたケーススタディを行った. まず,旅行時間信頼性の経済評価に関する従来研究を概観した上で,都市鉄道の列車遅延及び定時性の評価を行うにあたっては,スケジューリングアプローチが実証分析の信頼性の観点からはより適切であることを指摘した.その上で,旅行時間の変動と列車運行ダイヤからの乖離の双方を明示的に考慮可能な形でスケジューリングアプローチの拡張を行った.具体的には,列車の乗車時間とダイヤからの遅れを明示的に考慮可能なスケジューリングアプローチのバリエーションを検討し,東京圏の大都市交通センサスマスターデータより得られた通勤者の鉄道乗車に関するRPデータと列車運行実績データを用いて,ランダム効用理論に基づき通勤者の乗車時刻選択モデルを推定した. 走行遅延に関する旅行時間変動価値を求めたところ,走行遅延1分減少の価値は,早着時間の約3.14分減少,あるいは,遅着時間の約1.48分減少と等価であるという推計結果が得られた.すなわち,東京圏の鉄道利用者がダイヤからの乖離によって生じる遅延の不効用を,早着時間や遅着時間が同時間分だけ増加することによる不効用よりも大きく認識していることが示された.このことは,利用者の利便性の観点からの列車遅延対策の重要性を改めて示唆するものである. さらに,利用者の列車乗車時刻選択モデルで得た乗車時刻分布を列車運行シミュレーションに与え,施策前後での列車遅延の変化予測を行った.利用者便益の計算手法として,始業時刻分散による乗車時刻分散施策の利用者便益を求めたところ,約23円 / (人・日) という試算結果が得られた.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)