2017 Fiscal Year Annual Research Report
大規模・異種の時空間データ融合による全国幹線道路ネットワークの脆弱・信頼性評価
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17H03321
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中山 晶一朗 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (90334755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 純一 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (90126590)
寒河江 雅彦 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (20215669)
藤生 慎 金沢大学, 環境デザイン学系, 助教 (90708124)
中西 航 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 特任助教 (70735456)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 土木計画学・交通工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
災害・日常時の両方で信頼性の高い日本の幹線道路ネットワークはどのようなものであるべきであるのかを理論的かつ現実的に解明するために,ETC2.0や富士通商用車などのプローブデータ(交通ビックデータ)を活用する.プローブデータは自動車の時々刻々の位置情報のデータであり,自動車が走行している緯度経度のみならず,その走行速度なども分かる.プローブデータはエクセルやテキストファイルでは開くことすらできないほど大きなデータではあるものの,位置情報を記録するデバイスを付けた自動車の割合はかなり低いため,そこから得られた旅行速度などの情報には少なからずの誤差が生じる.このようにデータ量は大きいが,誤差があるデータであるため,誤差の補正などを施す必要があり,その基礎となる理論やモデルの開発が極めて重要である.本年度はそのための理論的な基礎モデルの構築を行った.また,プローブデータなどのエクセルやテキストファイルでは開くことすらできないほど大きなデータを使おうとすると,ベータベース化が必要である.データベース化されたプローブデータから旅行速度や旅行時間などの道路ネットワークの交通状況の把握などの分析を行うことが可能となる.可能であることと,実際に行うことができることは必ずしも同じではない.大量のデータから必要なデータをデータベース上で抜き取るPC作業には計算時間がかなりかかるため,その計算時間の削減方法などの検討も行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の1年目として,今後研究を進めるための,基礎的な理論モデルの構築を行うことができた.また,エクセルやテキストファイルでは開くことすらできないプローブデータという交通ビックデータを扱うことができようになった.以上のように,研究の1年目として,今後研究を進めるための基礎を固めることができたため,上記のような評価とした.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに引き続いて,構築を行う全国道路ネットワークに道路施設情報を加え,現実的かつ実務的に災害への脆弱性について検討する.非常に大きなデータであり,エクセルやテキストファイルでは開くことすらできない富士通商用車プローブやETC2.0プローブのデータベースを用いて,道路ネットワークの交通特性のwithin-day・day-to-day ダイナミクスの解明を行う.
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