2018 Fiscal Year Annual Research Report
Hydride-metal composite for neutron shielding material
Project/Area Number |
17H03510
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
牟田 浩明 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (60362670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 賢紀 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (20610728)
田中 照也 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (30353444)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 金属水素化物 / 中性子遮蔽材 |
Outline of Annual Research Achievements |
核融合炉、核分裂炉を含む原子力工学分野、また放射線治療を行う病院施設等において、コンパクトかつ安定性の高い中性子・ガンマ線遮蔽材が望まれている。中性子遮蔽材として高い水素密度をもつ水素化物が候補となっているが、水素化物は脆く、より高い水素保持能や強度の向上が望まれている。本研究では合金の水素化による相分離を利用して、水素保持能、熱伝導率、機械的強度を高め、また新たにガンマ線遮蔽能を付与した水素化物-金属の微細複合体からなる遮蔽材を開発することを目的とする。高い靭性と高電子密度を持つ金属相が水素化物粒を包含する微細組織の構築を目指している。 平成30年度はW-TiHx系及びZrW2-ZrHx系複合金属-水素化物複合体の評価を行った。ジーベルツ装置を用いた作製条件を調整し、微細な複合組織を形成させた。いずれも水素の放出開始温度が高温側にシフトする傾向が見られたものの、その差は数十K程度に留まり、大幅な向上には至らなかった。一方で、大きな体積変化を伴う水素放出後も試料内に割れや微粉化が起こらず、複合化により靭性が大きく向上できたといえる。組織と添加量にも依存するが、熱伝導率の向上も確認された。またWの添加により、特にTi水素化物で低かったガンマ性遮蔽能も大きく向上した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
期待していた水素保持能の大幅な向上は達成できていないものの、機械的特性として靭性を大きく向上できた。
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Strategy for Future Research Activity |
W以外の金属相を模索し、水素保持能の向上を狙うほか、母相としてY水素化物を検討する。
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