2019 Fiscal Year Annual Research Report
亜鉛トランスポーターと亜鉛シグナルを標的とする対がん創薬研究
Project/Area Number |
17H04011
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
深田 俊幸 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (70373363)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 亜鉛 / がん / トランスポーター / シグナル伝達 / 亜鉛シグナル |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度助成による研究結果を以下に記す。 1.がん細胞に発現する亜鉛トランスポーターの意義 ZIP10のがん細胞における意義について、ヒト肺がん細胞株A549を用いてZIP10遺伝子をノックダウンすることによって解析した。その結果、ZIP10遺伝子をノックダウンすることでアポトーシスが誘導されることを見出し、A549細胞の生存に必要であることが判明した。現在、皮膚がんをはじめとする様々な悪性腫瘍におけるZIP10の意義について研究しており、後述するZip10-EGFP-KIマウスも適用して研究を進める計画である。 2.病態形成における亜鉛トランスポーターの役割 アトピー性皮膚炎患者の表皮では、ZIP10の発現が顕著に減少していることを見出し、ZIP10が創薬標的分子となる可能性を示した。 3.亜鉛トランスポーターをモニターできる遺伝子改変マウスの作製 Zip10遺伝子プロモーターの下流にEGFP-IRES-ERT2Creを挿入したノックインマウス(Zip10-EGFP-KIマウス)を作製し、pro-B細胞と毛包外根鞘におけるGFP陽性細胞の存在を確認した。さらに、本マウスを用いて、造血幹細胞と毛包幹細胞の各細胞集団におけるGFP陽性細胞の存在も確認した。様々な悪性腫瘍でZIP10の発現亢進が認められることから、今後実施するがんの病態形成におけるZIP10発現細胞の役割解明に本マウスを適用する。なお、がん悪液質に関わるZIP14や、間葉系組織の形成に関わるZIP13に関しても、それらの発現細胞をモニターできるGFP-KIマウスを作製しており、がんにおける当該分子発現細胞の役割解明に適用する計画である。 4.ZIP10を制御する創薬研究 ZIP10の発現や機能を制御する化合物をスクリーニングするために、ZIP10を安定的に発現させた細胞株の作成を行った。本細胞株の有効性を確認次第、化合物スクリーニングに適用するための細胞株として確立する。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)
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[Book] Zinc Signaling2019
Author(s)
Toshiyuki Fukada*, Taiho Kambe* (*編集者)
Total Pages
413
Publisher
Springer Nature, Singapore
ISBN
978-981-15-0557-7
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