2021 Fiscal Year Annual Research Report
粒子線治療の費用対効果評価のための標準的な手法とデータに関する研究
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17H04099
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
森脇 健介 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (10514862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 宏至 北海道大学, 大学病院, 特任講師 (10622532)
奥村 敏之 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50241815)
加藤 徳雄 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (80572495)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 費用効果分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
切除不能肝癌に対する肝動脈化学塞栓療法(TACE)と比較した陽子線治療(PBT)の費用効果分析を実施した。対象者は、先進医療Bの臨床試験の適格基準に基づき、切除不能で局所治療に適さないChild-Pugh Aの肝細胞癌を有する日本人患者を想定した。PBT群とTACE群における長期費用と質調整生存年(QALYs)を予測するため、Partitioned survival analysisモデルを構築した。日本の公的医療費支払者の立場から、直接医療費のみを考慮した。分析の時間軸は 20 年とし、割引率は、費用、QALYsともに年率2%を適用した。PBT群のOSとPFSは先進医療B臨床試験に基づき外挿した。TACE群のOSはヒストリカルコントロールに基づく死亡率比でPBTのOSを補正して外挿した。TACE群のPFSはデータ不足のため、PBT群と同等とした。費用と効用値は、JMDC claims databaseや先進B試験のデータを用いて推定した。TACE群と比較して、PBT群では、18,102ドルの追加費用が発生し、増分の効果は0.307QALYと0.52LYであった。この結果、1QALY獲得あたりのICERは59,006ドル/QALYと、癌治療の基準値である75,000ドル/QALY未満(1ドル=100円とする)であった。確率的感度分析の結果、PBTのICERが75,000ドル/QALY未満となる確率は70.8%と推定された。一方で、決定論的感度分析の結果、生存関数や効用値の設定を中心に、PBTのICERが75,000ドル/QALYを超過するシナリオが確認された。結論として、切除不能肝癌に対するPBTはTACEに比して、費用対効果に優れる可能性があるが、OSやPFS、効用値の設定に不確実性があるため、PBTの臨床的有用性についてのさらなる研究が必要である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Proton beam therapy for children and adolescents and young adults (AYAs): JASTRO and JSPHO Guidelines2021
Author(s)
Mizumoto M, Fuji H, Miyachi M, Soejima T, Yamamoto T, Aibe N, Demizu Y, Iwata H, Hashimoto T, Motegi A, Kawamura A, Terashima K, Fukushima T, Nakao T, Takada A, Sumi M, Oshima J, Moriwaki K, et al
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Journal Title
Cancer Treatment Reviews
Volume: 98
Pages: 102209~102209
DOI
Peer Reviewed
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