2017 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌のホルモン療法抵抗性獲得に至るエピゲノム調節機構の統合的解明と臨床応用
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17H04334
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
高山 賢一 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (50508075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 哲也 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50376448)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アンドロゲン / RNA-seq / 前立腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的を達成するため前立腺癌サンプルを使用しRNA-seq解析を施行した。前立腺癌サンプルは手術で摘出した前立腺よりLaser capture microdisectionにより癌組織を切り抜いたもの、および良性組織を使用した。また治療抵抗性のCRPCサンプルを患者からの針生検や死後に解剖により摘出するなどして腫瘍組織を入手した。これらの組織よりRNAを抽出してRNA integrityを計測し基準を満たすサンプルについてRNA-seq解析を施行した。得られたリードからゲノムへのマッピングを行い、Refseqに合致するエクソン領域についてシークエンスタグの集積を解析した。統計手法としてFisher exact test、Mann Whitney U-testを施行した。また遺伝子あたりの発現量はfragments per kilobase of exon per million reads mapped (RPKM)を計算することで定量化した。以上の解析よりCRPC特異的に上昇する遺伝子群およびLong non-coding RNAならびに蛋白コード遺伝子群を抽出した。またアンドロゲン応答遺伝子についてはCRPCで特異的に上昇するというより癌組織で既に上昇している傾向を見出した。CRPCではアンドロゲン除去療法の影響から発現が低下するものが多かった。しかしながら上昇するアンドロゲン応答遺伝子もありこれらはCRPCでのAR転写プログラムにより誘導される応答遺伝子と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共同研究者の異動などがあり計画を繰り越して初年度の計画を終了した。時間はかかったものの当初の予定通り腫瘍組織を用いたRNA-seq解析を施行できたため順調に進展したと考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度の計画では得られた遺伝子群について機能解析を行う。遺伝子群の機能はPathwayやGo-term解析により網羅的にCRPCに至るシグナル、細胞内の活性化されるpathwayを同定する。またLong non-coding RNAについてCRPCにおける役割を考察する。
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Research Products
(15 results)