2019 Fiscal Year Annual Research Report
人工知能による自動薬物循環管理とシステム自律神経制御の開発・統合拡張と実用化
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17H04365
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
神谷 厚範 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30324370)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 自律神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、以下の研究を行った。集中治療医学の循環管理は、患者生命予後を直ちに決する重責を担う。高度な技術や豊富な経験を要し、医師の身体的心理的ストレスは大きい。本研究では、集中治療医学を支援する自動治療システムの開発を目指す。自動循環管理システムプロトタイプでは、患者の循環動態を計測して人工知能に送り、循環系モデルを用いて観測不可能な内部3特性を定量化(=自動診断)、独自アルゴリズムで治療命令信号を計算し、ポンプ外部制御で4薬剤(強心剤・血管拡張薬・輸液・利尿剤)を同時に投与して、循環系の全体を目標値に制御した。この多重安全システムについて、人工知能による安全装置の開発(各種エラーに自動対応)、人工知能による適応制御治療システム(患者病態変化に応じて治療を調節)、人工知能による病態監視システム(患者病態変化を監視し薬物医療の限界を判断)、シミュレーションなどを用いて、実用に耐えるように、検討を重ねた。また、一方、循環器疾患や生活習慣病などの各種疾患では、自律神経異常(交感神経の過緊張、迷走神経の過抑制)が病勢を増悪させることがある点に着目し、自律神経を電気刺激してこの神経異常を是正する実験的治療(交感神経の抑制、迷走神経の刺激)について、引き続き検討した。さらに、神経刺激の有効性が示唆されながら未だ明らかでない疾患を対象に、神経を遺伝学的に刺激する小動物治療実験を行い、遺伝学的な神経操作によって実際に神経活動を変化させたり、あるいは逆に、神経活動を、低下させたり消失させたりできることを、重ねて明らかにした。この実験結果より、遺伝学的な神経操作は、電気的な神経刺激を代替し得ることを示した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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