2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation for the cause of postpressure sores infections focusing on the change in skin resident flora, and study on preventive and palliative care based on the results for this investigation
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17H04428
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡本 成史 金沢大学, 保健学系, 教授 (50311759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須釜 淳子 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (00203307)
杉谷 加代 金沢大学, 保健学系, 助教 (20162258)
大貝 和裕 金沢大学, AIホスピタル・マクロシグナルダイナミクス研究開発センター, 准教授 (40706983)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 褥瘡後感染症 / 寝たきり高齢者 / マイクロバイオーム / 皮膚 / Staphylococcus属細菌 / 中鎖脂肪酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、褥瘡を発症しやすい寝たきり高齢者の中でも再発性褥瘡を発症している寝たきり高齢者に特徴的な皮膚細菌叢の特徴を検討した。 具体的には、一度褥瘡になった寝たきり高齢者を対象に再発性褥瘡発症の頻度およびその発症における皮膚の生理的状況ならびに存在頻度の高い細菌を検討すべく、ある医療施設に入院し、褥瘡を完治して1ケ月以内の寝たきり高齢者30名を対象に6週間における皮膚生理機能、皮膚常在細菌叢の構成ならびに、再発性褥瘡の発症の有無に関する調査を行った。その結果、約1/4にあたる8名に再発性褥瘡を発症し、その発症者は、非発症者と比べて皮膚角質表層の水分含有量が低く再発性褥瘡を発症している被験者は皮膚細菌叢中のStaphylococcus 属細菌の構成比率が高くなっていた。また再発性褥瘡の患部において、Staphylococcus属細菌の構成比率が健側患部相当部分の比率と比較しても有意に増加していることを明らかにした。 Staphylococcus 属細菌には、コアグラーゼ陽性のStaphylococcus aureusなど病原性を有し皮膚にも為害作用を及ぼす細菌種からコアグラーゼ陰性のStaphylococcus epidermilisなどの比較的低病原性で皮膚感染のバリア機能に貢献すると考えられている細菌種まで多くのものが存在する。そのため、その中のどの細菌種が再発性褥瘡の発症に関連するか明らかにすべきであり、関連する細菌について、実際に再発性褥瘡発症に実際にどのように関与しているのかについても現在検討を行っている。 また、Staphylococcus 属細菌は、ラウリン酸などの一部の中鎖脂肪酸に対して感受性であり、増殖能が抑制されることを明らかにしており、これらの脂肪酸を含む保湿用クリームの使用が再発性褥瘡の発症予防、緩和に効果的であることが考えられた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)