2019 Fiscal Year Annual Research Report
太平洋島嶼域での「人と自然の持続可能な生態系」における生態系サービスに関する研究
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17H04509
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
河合 渓 鹿児島大学, 総合科学域総合研究学系, 教授 (60332897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 知 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 教授 (20253388)
鳥居 享司 鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 准教授 (70399103)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 島嶼 / 沿岸漁業 / 人と自然の共生 / 生態系サービス / フィジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、フィジーを対象に二枚貝カイコソの漁業活動を研究することで、沿岸漁業の物質循環の一つの側面である海から陸への貝の移動のもつ構造と機能を解明した。 カイコソ漁は地域住民の日常生活と強く関係があり、1週間内で見られる活動パターンがどの地域でも同じ傾向を示し、このパターンが毎週繰り返し続くと考えられる。また、カイコソによる海から陸への移動は以下のような4つの選択と3つの要因により構成される。すなわち、その移動には「漁場選択」、「利用選択」、「マーケット選択」、「販売者選択」の選択があり、自然環境要因、社会環境要因、経済環境要因という要因が複雑にその選択に影響している。フィジー沿岸域村落が形成する地域循環共生圏を考えたとき、カイコソという二枚貝資源では7~75%がその地域に移動し、21~93%が近隣の地域に移動しているが、その構造は不安定である。 カイコソ漁は産業上重要であるとともに、この地域の生態系サービスの健全化やSDGs達成にとって非常に重要である。しかし、その構造と機能性は変容であるが不安定である。そのため、幅広い視野に立ち柔軟であるが一貫した理論による資源管理が必要である。そして、カイコソ漁はSDGs達成のために必要な項目を多く含んでいるため、カイコソ漁研究は太平洋島嶼国でのSDGs研究のモデルケースになるといえる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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