2019 Fiscal Year Annual Research Report
Adaptive diversification of bruchinae seed beetles to poisonous chemical substances in leguminosae: genetic diversity of detoxifying mechanism and utilizing dry seeds.
Project/Area Number |
17H04612
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋田 正和 東京大学, 大学院総合文化研究科, 名誉教授 (40178950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 義晴 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 特任教授 (10354101)
徳永 幸彦 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (90237074)
津田 みどり 九州大学, 農学研究院, 准教授 (20294910)
中野 伸一 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (50270723)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マメゾウムシ類 / マメ科の乾燥種子 / 毒物質 / 系統対応 / Megabruchidius属 / Callosobruchus属 / アレロケミカル / カナバニン |
Outline of Annual Research Achievements |
嶋田はサイカチ属の乾燥種子を食するサイカチマメゾウムシで実験し、乾燥種子食性と配偶行動を調べた。サイカチマメゾウムシはキク科ヒマワリからも羽化することが分かった。また、その交尾片を観測し性的対立を分析した。分担者の津田は、タイ、ハンガリーなどでマメ科種子を食べるマメゾウムシ類を調査した。毒物質を持つタケアズキを用いてアフリカ産及びアジア産のCallosobruchusの複数種ずつ発育させたところアジア産は発育できたが、アフリカ産は全く発育できなかった。アジア産Callosobruchus種は互いに近縁系統ではないため、毒物質の解毒機構はアフリカ産クレードで失われたか、アジアで独立に獲得されたようだ。また、野外調査によって、サイカチマメゾウムシやSpecularius属のマメゾウムシが導入先で新たな寄主植物を利用し始めたことを発見した。藤井の分析によって、カナバニンがヌスビトハギ連に局在し濃度も高いこと、インゲンマメ連ではタケアズキのみに存在することが判明し、アジア産Callosobruchusはカナバニンを解毒できる可能性がある。ヌスビトハギ連はBruchidius属、インゲンマメ連はCallosobruchus属のマメゾウムシにより利用されているが、前者ではマメゾウムシ分子系統樹の枝長が短く、比較的最近、カナバニンの解毒能力の獲得後、適応放散した可能性がある。また、カナバニン利用と共生菌感染の明らかな関係はなかった。藤井はトルコ、バングラデシュ等でマメ科を中心としたアレロパシー活性を検定した。活性の強い植物については、種子、植物体、根などに含ま れる成分をGC-MS等を用いて分析した。昆虫や植物に対する有毒性が知られているカナバニン等の非タンパク性アミノ酸等のアレロケミカルが及ぼす影響を調べ、津田収集の種子に含まれるカナバニンを測定し大量に蓄積する数種の植物を見出した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)