2020 Fiscal Year Annual Research Report
Computational Optical Imaging for Endscopic Surgery
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17H06102
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長原 一 大阪大学, データビリティフロンティア機構, 教授 (80362648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早崎 芳夫 宇都宮大学, オプティクス教育研究センター, 教授 (10271537)
小室 孝 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (10345118)
香川 景一郎 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (30335484)
池田 哲夫 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (60585701)
西舘 泉 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70375319)
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Project Period (FY) |
2017-05-31 – 2022-03-31
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Keywords | コンピュテーショナルフォトグラフィ / 光計測 / 医工連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、開腹手術とくらべて患者の負担が少なく快復が早いことから内視鏡手術が注目され、適用数は増加の一途をたどっている。しかし、一般的な内視鏡で得られる情報はモニタに表示される視野の狭い2次元画像のみで腹腔へ挿入しているため視点の自由も限定的である。そのため術者に高度な技術を要求することから開腹手術と比べて効率や安全性が劣るという問題がある。本研究では、新たな光計測技術を開発し非接触でリアルタイムの臓器の3次元計測・推定手法を実現する。この手法を内視鏡手術に応用することで、これまで術者の手探りや勘に頼っていた職人的な術式から、定量化・客観化された情報に基づいた効率的で安全な手術の実現が期待できる。本研究では、光コム光源と光干渉光学および時間変調CMOSイメージセンサを搭載した光コム干渉カメラを提案し、計測装置として実装する。また、本研究の要求仕様に基づいて500MHzの信号を変調できる時間変調CMOSイメージセンサを設計し、実装する。光コム干渉カメラで計測され、時間変調CMOSセンサで変調された画像から、直接反射と散乱成分の位相と強度、DC成分を復調・分離する手法を提案する。復調された位相と強度、DC成分からTOFやOCT、 DFD、DOT手法により、臓器の表面や表層、深層形状を復元する手法を構築する。これら複数の推定キューや推定手法から得られたレンジや時空間特性の異なるモデルを統合する手法を提案する。このようにして推定されたモデルを用いて、内視鏡手術支援のためのリアルタイム提示システムを構築する。提案する計測推定手法と提示システムの有用性を動物実験や臨床において検証する。研究後半の発展として、スパース再構成手法を用いて異なる計測情報をシームレスに融合した対象形状を推定する手法の研究を行う。また、形状とともに分光情報獲得に関しても検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では10の研究課題を掲げて最終的な目標である臓器の3次元復元手法および手術支援アプリケーションへの実現を計画した。これに対して、これまでの4年の成果として、10課題の全てにおいて進捗がみられ、当初の予定どおり各グループで担当している要素技術に関する研究進捗が確認できた。論文や学会発表に加えて,企業技術者を受講者とする講演会やセミナーを通して、将来の社会実装に向けた、開発された技術の公開に積極的に取り組んだ。さらに、これらの要素技術の組み合わせや応用研究を開始した。具体的には、試作CMOSセンサを用いた圧縮センシング手法の検討や、酸素飽和度の測定手法の内視鏡への適用などを行なった。
すなわち、研究期間前半での要素研究の確立、研究期間後半での要素の統合とシステム実証という当初の研究計画どおり順調に進んでいると自己評価しており、予定通りの成果が見込まれると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究期間で達成した要素研究を統合して、目的である光コム干渉カメラの実装およびこのカメラ画像を用いた3次元復元手法を組み合わせて、臓器計測の可能な三次元計測システムを構築する。また、試作計測システムを用いて臨床現場を想定した実証実験を行う。既にグループ間連携を開始しているが、来年度以降では、本研究の特徴のひとつである、光学、電子工学、医学と情報学の異分野横断研究の実現により注力し、分野間横断により得られる新たな新規性や研究手法の確立を目指す。これまでの研究進捗は計画通り順調であり、研究計画に大きな変更はないと考えている。最終年度において残りの研究目標を達成することが可能だと考える。
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Research Products
(48 results)