2019 Fiscal Year Annual Research Report
Impact of AI on Our Society from the viewpoints of Social Capital and Inequality
Project/Area Number |
17H06195
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
稲葉 陽二 日本大学, 法学部, 教授 (30366520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立福 家徳 日本大学, 法学部, 講師 (10723083)
高木 大資 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (10724726)
石田 祐 宮城大学, 事業構想学群(部), 准教授 (20455554)
藤原 佳典 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (50332367)
石田 光規 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (60453495)
露口 健司 愛媛大学, 教育学研究科, 教授 (70312139)
奥山 尚子 大阪学院大学, 経済学部, 准教授 (80617556)
佐藤 嘉倫 東北大学, 文学研究科, 教授 (90196288)
西川 雅史 青山学院大学, 経済学部, 教授 (90334143)
澤田 康幸 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (40322078)
金光 淳 京都産業大学, 現代社会学部, 教授 (60414075)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | AI / ソーシャル・キャピタル / ICTリテラシー / ネットワーク / 人工知能 / 社会関係資本 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017~18年度に実施したWEB調査3本、経済実験、識者による講演会7回に基づき、2019年度は学会報告6本、10本の論文を公刊、さらに3本の論文を投稿中である。研究成果は3月21日に成果報告会を開催予定であったが、コロナ禍のため延期し、WEB会議にて5月から7月にかけ3次にわたり公表予定である。20度末までに書籍として上梓する予定であり、すでに出版社からの内諾を得ている。 本研究の主要な結果は、AIに対する人々の認識には社会関係資本(以下SC)が深く関連しており、SCのうち構造的な職場における付き合いと団体参加はICTリテラシーを通じ間接的にAIへの肯定的な認識と関連していること、その一方で構造的なSCの中の人々の付き合い、認知的SCである信頼・規範などはAIへの認識について直接関連しているが、人付き合いが多い人々はAIに対して否定的な認識を持つのに対し、信頼や規範に富む人々はAIに肯定的な認識をもつことである。この結果を現下のコロナ禍に即して考えると、AIについて抑止的に機能していたSC要素が低下し、その一方でAI導入の負の側面を検討する十分な時間なしにAIの導入が促進されることを意味している。 さらに、労働需要と供給の特性を分析し、従来、低スキル・マニュアルレーバーからAIに代替されるという言説は必ずしも正確ではなく、AIによる労働代替は限界費用によって規定され、AIが限界費用の低いソフトウエア型では高スキル専門職でもAIに代替される蓋然性が高いことを明らかにした。この政策含意は、専門職でもAIに代替され賃金水準が低下する一方で、低スキル職種でも人による労働が経済合理性を維持する分野があり、職種間の賃金格差は縮小するが、賃金水準は低下する一方、AIを保有する投資家は超過利潤を享受する蓋然性が高く、社会全体の経済格差は拡大する可能性が高いことを示唆している。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)