2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the swallowing neural network by optogenetics
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17H06695
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
那小屋 公太 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (10806491)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 顎運動制御 / Phox2b / Orexin / 摂食行動 / ブラキシズム / パッチクランプ |
Outline of Annual Research Achievements |
Phox2bは転写因子の一種であり、自律機能の発現に重要である。我々は過去に三叉神経運動核背側網様体(RdV)に分布するPhox2b陽性及びPhox2b陰性ニューロンの電気生理学的、形態学的特性の比較検討を行ない、両者は全く異なる性質を有しているが協調して顎運動制御に関与している可能性を報告した。 オレキシンは視床下部外側に存在するオレキシン含有ニューロンに由来する神経ペプチドの一種であり、小脳を除く中枢神経系全域に投射している。オレキシンは、摂食、睡眠・覚醒の調節を代表とする様々な生理作用を有しているが、顎運動制御に関連しているPhox2bニューロンとの関連は明らかになっていない。本研究は、RdVに存在するPhox2bニューロンに対するオレキシン変調効果を電気生理学的に検証することを目的に実験を行なった。 オレキシン-A (200nM)の還流投与によりPhox2b陽性ニューロンの83%(15/18)は膜電位上昇を認めたが、Phox2b陰性ニューロンの75%(9/12)は膜電位変化を示さなかった。同様に、オレキシン-B(200nM) 還流投与によりPhox2b陽性ニューロンの86%(6/7)は膜電位上昇を認めたが、Phox2b陰性ニューロンの50%(3/6)は膜電位変化を示さなかった。膜電位上昇はオレキシン-A投与で12.8mV、オレキシン-B投与で11.7mVであった。また、オレキシン-A(200nM)投与による発火頻度変化を解析したところ、Phox2b陽性及びPhox2b陰性ニューロンいずれも発火頻度の減少を示した。Phox2b陽性ニューロンでは5.8Hz、Phox2b陰性ニューロンでは5.2Hzの減少を示した。 以上より、オレキシンはRdVに存在するPhox2b陽性ニューロン特異的な変調効果を示し、その効果は顎運動制御に関して影響を及ぼす可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)