2018 Fiscal Year Annual Research Report
Connecting theories and practices of mathemathics lesson designs to achieve deep mathematics learning for all
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17H06913
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
松島 充 香川大学, 教育学部, 准教授 (70804128)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 対話相互作用モデル / 数学概念の深化 / 授業デザインの視点 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的(1)の数学学習に対話が必要不可欠な理由を理論的に説明することに関して,数学の絶対主義と可謬主義の研究を概観し,数学の可謬主義の立場が数学学習に対話が必要不可欠となる理由を説明できることを指摘した。そして対話の先行研究を基に対話の特性を明確に指摘した。また比較認知科学を基に,動物の一種であるヒトの学習の特徴から,就学前の子どもたちにとって,対話による学習がほぼすべての子どもにとって一定程度の質を保証した学習方法となっていることを指摘した。そして内化の理論と言語ゲームの概念から,対話と数学の概念の存在と発達について,数学の概念の存在場所とその深化に関して以下の二種の知見を得た。数学の概念の存在:数学の概念は対話等のマルチモーダルな記号の使用方法に存在する。数学の概念の深化:対話等のマルチモーダルな相互作用によって数学の概念は深化する。 どのようにして数学学習の質を深化させる対話を生じさせるかという問題については,オランダの数学教育研究RMEから知見を得た。当初の問題解決を実現するための数学的活動(model-of)に関して,数学的な考え方を対話の視点として対話する「メタ数学的活動(model-for)」の設定が数学学習の質の深化をもたらすと考えられた。 さらに学習集団全体における対話を,対話者個人間の対話として見ることと同時に,学習集団全体の場の数学の概念を仮想的に学習者のように想定することによって,学習者,対話者,学習集団全体,という三者の記号の使用方法を通して,三者の数学の概念変化をより適切に比較考察するための対話モデルを示した。 研究目的(2)のすべての子どもが数学学習を深化させる算数・数学の授業デザインの視点の構築については,3種の授業実践から,数学学習を深化させるための授業デザインへの知見として,数学の内容面と学習の方法面から各七点の知見が得られた。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)