2017 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトiPS、線維芽細胞から直接誘導された神経細細胞におけるタウタンパク質の解析
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17H07087
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
前田 純宏 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70443025)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | タウタンパク質 / アルツハイマー病 / FTDP-17 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、ヒトiPS細胞由来神経細胞においては、成人型タウisoformの発現量は非常に少ないと報告されていた。これは主に、ヒトiPS細胞由来神経細胞の成熟度が低い為であろうと考えられた。そこで本研究では、ヒトiPS細胞由来神経の成熟度を高めること、もしくは、ヒトiPS細胞を介さずに、ヒト線維芽細胞から直接、年齢依存的な変化を保存した状態の神経細胞を作成し、成熟した神経細胞の作出すること、また、それらにおけるタウタンパク質の発現パターンを解析することを目的としている。 本年度は、正常人由来のヒトiPS細胞由来において、興奮性神経を誘導する転写因子を発現させ、興奮性神経を誘導した。さらに、成熟度を促進させる特殊な培地等も用いることにより、タウタンパク質の発現、および、成人型タウisoformの発現を確認した。 さらに、成人型タウの発現をさらに高める為に、種々の培養条件を試し、成人型のタウの発現が低酸素条件において、劇的に高まることを発見した。 全てのタウ関連神経変性疾患は、大人型のタウが発現している状態で起こること、また、変性した神経細胞において沈着してくるタウは、多くが成人型のタウのみであるか、それらを多く含むことを考え併せると、ヒト細胞を用いたタウタンパク質の神経変性疾患への寄与を研究する上で、非常に重要な進展が得られたと考えられる。 今後は、さらに線維芽細胞から直接誘導された神経細胞におけるタウタンパク質の発現パターンを解析し、それらに対する年齢依存的変化も検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初は、ヒトiPS細胞由来神経において、成人型タウの発現を上昇させることが難しく、線維芽細胞からの直接誘導によって、成人型タウの発現上昇を狙っていたが、ヒトiPS細胞由来神経においても成人型タウの発現上昇を達成した為。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ヒトiPS細胞由来神経と共に、線維芽細胞から直接誘導された神経細胞においても、タウタンパク質の発現パターンを解析する。
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Remarks |
Invited seminar Sumihiro Maeda Aggregation-dependent and independent pathogenesis of Tau protein, 2018.2.6 (German Center for Neurodegenerative Disorder (DZNE), Bonn, Germany)
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Research Products
(4 results)