2017 Fiscal Year Annual Research Report
アンプティサッカーにおける全身持久力評価法の開発-フィールドテストの構築から-
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17H07094
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
前鼻 啓史 順天堂大学, スポーツ健康科学研究科, 博士研究員 (00803636)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 障害者スポーツ / 障害者サッカー / アンプティサッカー / フィールドテスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、下肢切断障害をもつアンプティサッカー競技者を対象に、フィールドによる体力測定の普及を目標に据え、フィールドテストを用いた全身持久力の評価方法を開発することを目的としている。当該年度では、アンプティサッカー競技者の全身持久力を評価するための競技特異的フィールドテストとして、Yo-Yo intermittent recovery test level 1(YYIRT1)をアンプティサッカー競技者向けに改良することを目的とした。 被験者はアンプティサッカーの競技経験がある成人男性10名であった。有酸素パフォーマンスの測定にYYIRT1を用いた。全ての被験者が通常のYYIRT1をクラッチ持たない(Standard YYIRT1)とクラッチを持つ(20m YYIRT1)のテストを行った。また、改良版として移動区間を20mから10mに短縮した(10m YYIRT1)と15mに短縮した(15m YYIRT1)したテストをクラッチ用いて実施した。テストで使用された音源はデフォルト音に統一し、各試技の間は1週間以上の休息を設けた。移動速度、加速、減速などのデータはGPSを用いて収集し、心拍数(HR)は胸部心拍計を用いて連続的に記録した。 結果、20m YYIRT1では移動区間が長く、音源(beep)の合図について行けず適切なパフォーマンスデータを得るには至らなかった。その反面、Standard YYIRT1と15m YYIRT1は移動距離に高い相関関係が示されたことから、移動区間を20mから15mに短縮した15m YYIRT1の有用性についてさらに検討を進める必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自己点検の結果、研究計画書どおりYo-Yo intermittent recovery test level 1(YYIRT1)をアンプティサッカー競技者向けに改良する実験を実施し、予定していた研究成果報告を行えたことから、(2)「おおむね順調に進展している」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
改良したフィールドテスト(15m YYIRT1)を用いて、アンプティサッカー競技者を対象とし競技レベル別に全身持久力について比較する。あわせて試合中の身体活動量を測定し、フィールドテストでの有酸素パフォーマンスと試合中の高強度ランニングにおける移動距離との関係性を評価する。被験者は日本および英国における代表クラスのアンプティサッカー競技者とする予定であり、当該年度よりすでに関係機関と連携している。
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Research Products
(2 results)