2018 Fiscal Year Annual Research Report
An Ethnograpic Study of Christianization among Taiwan Indigenous Amis
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17H07099
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
岡田 紅理子 上智大学, 総合グローバル学部, 研究員 (70802502)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 台湾原住民族 / アミ / キリスト教 / 改宗 / 信仰継承 / 日常生活 / 聖書 / 翻訳 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、台湾の先住民族(原住民族)が日本植民地時代後にキリスト教に入信し、信仰を継承してきた論理について、原住民族キリスト教徒をほとんど二分する、カトリック教会とプロテスタント教会のどちらに所属するのかについて、民族集団アミを対象として人類学的に考察することである。2年目で最終年度でもある本年度は、昨年度までの調査・研究を踏まえてさらなる史資料の収集と分析をおこなったのに加え、博士論文『キリスト教への入信と信仰継承に関する民族誌的研究:台湾原住民族アミとカトリック教会を事例として』を上智大学に提出して学位(博士・地域研究)を受理したほか、国際学会で発表をおこなった。 これまでの原住民族研究における人類学的宣教研究は、原住民族のキリスト教への改宗要因を宣教師を介して配給された物資の獲得に収斂したうえで、キリスト教信仰が「伝統文化」に変化をもたらしたと議論してきた。これに対して博士論文では、日本植民地時代における教化政策を受けて生じた在来のコスモロジーの変動と、入信後から現在にいたるまでの漢族社会への包摂に着目し、アミが日常生活のなかで形成してきたキリスト教信仰への理解を考察した。 研究成果は、国際学会で発表することが決定している。その後に論文として投稿を予定しているが、発表では、宣教時に在来のコスロモジーを援用してキリスト教用語を翻訳したカトリック教会とプロテスタント教会諸派の基督長老教会それぞれの宣教理解と、聖書等の翻訳によって起こった入信希望者・信者側の信仰の(再)解釈と混乱、それへの教会側の対応について、神学概念を交えて論じる予定である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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