2017 Fiscal Year Annual Research Report
脳卒中後うつの早期発見を目指した看護師のスクリーニング能力を高める教育方法の検討
Project/Area Number |
17H07308
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
松本 あつき 聖マリア学院大学, 看護学部, 助教 (80803741)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 脳卒中後うつ病 / 回復期リハビリテーション看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中の合併症のひとつに脳卒中後うつ病がある。脳卒中後うつ病は、脳卒中回復期にある患者の約40%に認められ、リハビリテーションの阻害因子と言われている。 本研究は、脳卒中後うつ病を合併する患者が多いとされる回復期リハビリテーション病棟の看護師を対象に脳卒中後うつ病の早期発見を目指した看護師のスクリーニング能力を高める教育方法を検討することを目的としている。 本研究では、前述した目的を達成するために、研究協力施設である回復期リハビリテーション病棟において看護師を対象とした研修会を行い、その効果についてアンケート調査で追跡する予定である。当初の計画では、平成29年度中に実施予定であったが、研究協力施設との日程調整の都合により、平成30年度に延期となっている(7月~9月実施予定)。 当該年度の研究成果としては、上記研修会を行う事前調査として、平成30年3月に研究協力施設の看護部全員を対象にアンケート調査を行った。4月中にアンケートを回収済みであり、5月~6月に分析を行う予定である。得られた結果を基にして、回復期リハビリテーション病棟の看護師における脳卒中後うつ病に関する知識・関心・自信についての実態を明らかにし、研究発表を行う予定である。 また、平成30年度は、当初予定していた研修会を実施し、脳卒中後うつ病のスクリーニング実践能力が向上したか否かについて、研修会の効果を分析し日本看護科学学会等で発表する予定である(平成30年12月)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前述した研修会を実施するにあたり、研究代表者が研究協力施設へ訪問し打ち合わせを行った(平成30年1月)。内容は、研究の目的・方法・実施場所・目標対象数等に関するものとした。研究協力施設の看護科長、主任看護師(いずれも当該研究の研究協力者)の同席のもと、研究計画書を用いて説明を行い、研究実施の承諾を得た。 当初の計画では、平成29年度中に研究協力施設において回復期リハビリテーション病棟の看護師を対象とした研修会を行う予定であったが、研究協力施設との日程調整の都合により、平成30年度に延期となっている(7月~9月実施予定)。 現在までの進捗状況としては、上記研修会を行う事前調査として、平成30年3月に研究協力施設の看護部全員を対象にアンケート調査を行った。研修会実施前における回復期リハビリテーション病棟の看護師の知識・関心・自信の実態を明らかにすることを目的とした。すでにアンケートを回収済みであり、5月~6月に分析を行う予定である。得られた結果を基にして、研究発表を行う予定である。また、この結果を研修会の実施直後・1ヵ月後・3ヶ月後のアンケート調査と比較し、研修会の効果を分析するとともに、よりよい教育方法の検討を行っていく。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度の実施計画として、脳卒中後うつ病のスクリーニング実践能力を高めるための教育方法を再考し、研修会の内容をより実践的なものに発展させる(平成30年4月~6月)。具体的には、失語症や認知機能障害等のコミュニケーション障害のある患者を想定したスクリーニング演習を組み込む予定である。 次に、再考した教育方法を用いて研修会を実施する(平成30年7月~9月)。研修会は、講義と演習の2回で1セットとする。所要時間は1回あたり60分とし、講義と演習の間隔は2週間とする。研修会の実施場所は、広島県内の研究協力施設とし、目標対象数は40名である。研修会終了から3ヶ月後までアンケート調査を行い追跡していく。得られた結果を基に、回復期リハビリテーション病棟の看護師において脳卒中後うつ病のスクリーニング実践能力が向上したか否かについて、研修会の効果を分析し、日本看護科学学会等で発表することを予定している(平成30年12月)。 研究を遂行する上での起こりうる問題点として、目標対象数に達しないことがあげられる。その対応策として、申請者の所属する施設近隣の回復期リハビリテーション病棟を有する施設に協力を依頼し、研究期間を延長し目標対象数に達するまで研究を継続していく。また研修会の実施は、平日の勤務終了後とし1回あたり60分とすることで協力の得られやすい環境を整える。
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