2019 Fiscal Year Annual Research Report
生体の恒常性維持および免疫応答における細胞内新規核酸輸送・隔離・分解機構の役割
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17J10610
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
藤原 悠紀 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 疾病研究第四部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | リソソーム / 膜透過型オートファジー / 膜タンパク質を介した直接取り込み経路(DUMP) / RNautophagy / DNautophagy / 新規タンパク質取り込み・分解経路 / ミオパチー / 神経筋疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
リソソームは内部に多様な加水分解酵素を含むオルガネラであり、ここに細胞内の物質を輸送し分解する機構を広義にオートファジーと呼ぶ。近年、採用者(藤原悠紀)らはリソソームがATP依存的にRNAやDNAを直接内部へと取り込み分解するという膜透過型の新規オートファジーを発見し、RNautophagy/DNautophagyと名付け報告してきた。このシステムにおいては2種類のリソソーム膜タンパク質、LAMP2CおよびSIDT2が関わることを明らかにしてきている。 このシステムのさらなる研究の過程において採用者らは新たに、リソソームがリソソーム膜タンパク質を介してタンパク質を直接内部に取り込み、分解するという、リソソームによる新規タンパク質取り込み・分解経路を見出し、研究を続けてきた。令和元年度、採用者はこの新規経路の分子メカニズムについてさらにその多くを明らかにし、その分子メカニズムにおいて重要な因子やその働き方の様式について、多くのことを明らかにした。また採用者はこの経路が既知のどのオートファジー経路にも属さないことも見出した。 さらに採用者らは共同研究により、ある家族性疾患患者のゲノムにおいて、この新規経路において重要な働きを果たす因子をコードする遺伝子に変異が見られることを見出した。採用者はこの変異体についても研究を進め、この変異体の遺伝子産物が新規経路に対してドミナントネガティブ効果を持つこと、患者の所見がこの遺伝子のノックアウトマウスでみられるフェノタイプと酷似していることなどを見出した。これらのことから採用者らが発見・研究した新規経路の異常がこの疾患の原因となっていると考えられる。採用者はこれらの研究結果について筆頭著者として論文をまとめており、その大部分の執筆を行った。この論文は現在投稿直前の段階である。 また、この他に共同研究を行った共著論文が1報、出版されている。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)