2021 Fiscal Year Research-status Report
偏り解析を用いたプロジェクト型学習自動支援システム
Project/Area Number |
17K00500
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
井垣 宏 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (20403355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 泰治 大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (10411414)
玉田 春昭 京都産業大学, 情報理工学部, 准教授 (30457139)
福安 直樹 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (60324993)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ファイル編集履歴 / ソースコード / プログラミング演習 / リファクタリング / ビデオ会議 / チーム開発 / モブプログラミング |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は2020年度に引き続き,プログラミング演習環境におけるログ収集及びその分析を対象とした研究を行った.具体的にはプログラミング演習中の細粒度ソースコード編集履歴をvisual studio codeを介して回収し,ファイルごとの編集内容として集約することで,学生がいつどのような編集を行っているか分析できる環境を構築した. 分析内容としては,授業で行われたチームでのコードレビューを対象とし,チームでのコードレビューを実施したクラスと実施していないクラスの間で,プログラミング演習課題締め切り後の編集活動がどのように行われているか調査を行っている. 現状の分析結果では授業でのコードレビューは締め切り後の編集活動(すなわち成績とは関係のないところでの自発的な学生のプログラミング行動)に影響を与える可能性が高いこと,特にリファクタリングと呼ばれるプログラムの入出力に影響を与えない範囲でのソースコード編集を行う学生が増えたことが確認されている. 2020年度から実施している新しいビデオ会議システムの開発については,アバタを介して視線情報を共有する仕組みの実装や活発なリアクションをサポートする機能の実装を進めている.現時点では複数の話者の視線をビデオカメラから獲得し,アバタの顔の向きに反映する機能や他のアバタがどの話者を見ているかを共有する仕組みを構築することができている.2022年度はそれらを用いたチーム開発やプロジェクト型学習の実施,モニタリングにつなげていくことを予定している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
引き続き対面での実験が困難なため,オンラインでの実験環境やデータ収集環境の構築を進めている.一方で,オンラインでのプログラミング演習環境の構築及び実施環境が整ったことで,プログラミング状況の収集や分析ができるようになりつつある. 今後はオンラインビデオ会議サービスの開発・実験も進めていくことで,当初の想定よりも新しい知見が得られると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
オンラインでのプログラミング演習環境が構築できたため,その環境で収集したデータの分析を進めると同時に,対面での会議支援についての研究をビデオ会議サービスを利用した研究に移行し,そのためのビデオ会議サービスの開発を進めている. オンラインで実験を行うために必要なガイドラインの作成なども含めて,新たな知見獲得を目指していくことを予定している.
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Causes of Carryover |
2020年度に続き,コロナ禍の影響により出張旅費が使えず,実験環境のオンライン以降等で研究計画が変更になった結果,次年度使用額が生じた. 今後は学会開催が年末・年度末に計画されているため,その参加費・出張費と前年度から計画している大量のデータを分析・可視化するために必要なPC環境の整備を行う予算として活用していきたい.
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