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2019 Fiscal Year Research-status Report

共生型高付加価値社会におけるインクルーシブなインタラクティブメディアの開発

Research Project

Project/Area Number 17K00740
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

望月 茂徳  立命館大学, 映像学部, 准教授 (00454504)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywordsインタラクティブメディア / 障害者 / インクルーシブデザイン
Outline of Annual Research Achievements

令和元年度においては、過年度に引き続き、インクルーシブ・デザインの領域において、福祉の現場におけるインタラクティブでインクルーシブなデジタルメディア・デザインについて、フィールドワークおよび学術発表を行った。具体的には、第一に、国内の障害者芸術支援NPO法人が取り組んでいるソーシャルサーカスへの取り組みについて調査を行った。ソーシャルサーカスは、サーカスの手法を用いた貧困や社会問題などを抱える地域コミュニティ支援としてヨーロッパや北米などで数多く取り組まれているが、日本における本格的なソーシャルサーカスの取り組みは同法人が初めてである。この取組において、申請者がこれまで研究を行ってきたインタラクティブなデジタルメディアの活用の可能性についても議論を行い、同法人が開催するソーシャルサーカスワークショップにて、インタラクティブなデジタルメディアの開発と試験的な活用を行うことができた。
第二に、豪州ビクトリア州メルボルンを拠点とするRMIT大学デザイン学部に在籍する Jonathan Duckworth博士への学術的な交流訪問を行った。同博士は、従来の(経験的な)研究デザインに加えて、デジタル要素と感覚要素を組み込んだデザイン人類学の視点により、障害のある個人のユニークなライフストーリーを調査および文書化し、ユーザーエクスペリエンスやコミュニティへの参加傾向をもたらすインタラクティブメディアの設計について検証を行っており、本課題との関連性が強いため、これまでの研究との相互レビューの後、共同研究論文を執筆し、査読付き国際学会(ArtsIT)にて採択された。また、同博士を核とした今後の共同研究について議論を行うことができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本件研究の進捗としては、継続的な研究成果を基盤としながら、社会において実務的な問題に取り組んでいる団体へのフィールドワークを継続できていることと、国際的な取り組みとの比較や共同研究への足がかりを得ることができていることなど、概ね順調に進捗しているといえる。ときとして、高齢者や障害者、移民などは、身体的機能制限や言語能力的制限を伴うが、HCI技術による支援によって健常者とともにコミュニティに参加できる可能性があり、とりわけ、視聴覚や身体運動に関わる情報処理技術であるヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)技術における、多様性のある包摂的な社会の形成と参加を促進するためのインタラクティブメディアデザインについて、新たに課題が明確になった。国際生活機能分類(ICF)によれば、身体的、娯楽的、社会的生活の観点からの個人が参加できているかが重要視されており、単なる運動機能的な支援だけでなく、心理的な側面での支援も重要な課題となっており、より一般化された形で高齢者や障害者に対するインタラクティブメディアの設計指針を明らかにする必要があることがわかってきた。

Strategy for Future Research Activity

今後は、過年度に引き続き、インクルーシブ・デザインの領域において、福祉の現場におけるインタラクティブでインクルーシブなデジタルメディア・デザイン開発のためのフィールドワークを行う。とくに、これまでフィールドワークを行ってきた国内団体や海外大学との連携によって、インクルーシブデザインの領域におけるデジタルメディア・デザイン開発指針などについても研究を行っていく。

Causes of Carryover

研究課題について、海外大学との研究連携を進められる状況になったため、より精緻な研究を行うために期間延長を行った。そのため翌年度へ繰り越し、使用する計画とした。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Int'l Joint Research] RMIT大学(オーストラリア)

    • Country Name
      AUSTRALIA
    • Counterpart Institution
      RMIT大学
  • [Presentation] Interactive Arts and Disability: a conceptual model toward understanding participation2019

    • Author(s)
      Jonathan Duckworth,James Hullick, Shigenori Mochizuki ,Sarah Pink, Christine Imms, Peter Wilson
    • Organizer
      ArtsIT 2019
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2021-01-27  

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