2021 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal of competency-based education in training childcare professionals
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17K00766
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Research Institution | Japan Women's College of Physical Education |
Principal Investigator |
倉盛 美穂子 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (90435355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 瑠津子 福山市立大学, 教育学部, 准教授 (10804445)
光本 弥生 広島修道大学, 人文学部, 教授 (80280155)
大村 眞依子 (渡邉眞依子) 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (60535285)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 保育者養成 / 専門性 / 学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
保育者志望学生は、「生活援助の環境構成」と「遊びの環境構成」に関する知識や技術の学習機会は少ない(倉盛・上山・光本・渡邉、2019)。そこで本年度は、生活援助や遊びの援助に焦点をあてたケースメソッドを作成し、学生が想定する援助内容の傾向を調べた。 事例は多様な観点からの援助が推測できる内容を選定した。保育者養成校A大学の4年生50名に、事例(保育者が個々の子どもへの対応とクラス集団への対応が求められ困惑するストーリとし)を読んでもらい、子どもたちの戸惑いの原因の推定と改善点として考えられることを自由記述で回答を求めた。具体的な事例内容は、クラスで行っていた鬼ごっこが終わり、子ども達と保育者は園庭から部屋に移動し、次の給食準備に入ろうとしていた場面である。 学生の場面理解を確認すると、学生は、保育者が園庭で個別対応中、園室内が保育者不在となったことや子どもたちに前もって指示をしていなかったことが、子ども達が戸惑う状況(子どもたちは自分達だけで机出しをしていいのか賛否)を生じさせたと理解していた。改善点については、子どもに事前に働きかけることを提案する内容が一番多く(「次の見通しや指示を伝えておく」「机出しのルール確認(禁止も含め)」「子ども同士の話し合いの経験を増やす」「保育者不在時のルール決め」)、続いて、保育者(「同僚保育者に対応を任せる、引き継ぐ」)、保育環境(「事前の環境(机出し)を整える」「個に対応する場所」)に関する内容をあげていた。学生は、複数の側面から多角的に保育事例を捉えていたものの、保育環境の視点を活用した保育展開を構想することは難しいことがうかがえた。保育環境の視点に重点をおいた学習方法の提案が今後の課題である。
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Research Products
(1 results)