2017 Fiscal Year Research-status Report
「こどものまち」を用いた消費者教育プログラムの開発とその効果の検証
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17K00777
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Research Institution | Shujitsu Junior College |
Principal Investigator |
小田 奈緒美 就実短期大学, 生活実践科学科, 講師 (40719910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 珠実 椙山女学園大学, 現代マネジメント学部, 教授 (20247604)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 消費者教育 / ミニ・ミュンヘン / こどものまち / 消費者教育の体系化イメージマップ / アンケート調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「こどものまち」を用いた消費者教育プログラムを開発し、その効果を検証することである。消費者被害を防ぐためには、主体的な意思決定や選択を促す教育が重要である。「こどものまち」は、2002年以降日本各地で広がりをみせるこどもたちによるまちづくりの遊びである。本研究は、「こどものまち」の取組が消費者教育に有効であるという仮説のもとに、消費者市民としての資質を身につけるための体験型学習プログラムを開発することを念頭においた調査研究を行う。 本年度は研究計画の基づき、1.国内の「こどものまち」のフィールドワーク、2.消費者教育プログラムを評価するアンケートの設計、についてそれぞれ調査及び研究を行った。1)2017年に日本で開催された「こどものまち」の視察及び関係者へのヒアリング調査を行い、実施状況や課題を把握した。全国の「こどものまち」関係者が集う「こどものまちサミット」では、資料及び各地の情報を得た。また、市内16区で「こどものまち」事業をすすめる名古屋市の事例として「なごや☆こどもcity」や「なごやHappyタウン~こどものまち~」では、関係者へのヒアリングを行い、課題を把握した。視察結果をもとに消費者教育に必要な要素の抽出を行い、消費者教育プログラム試案を作成した。 2)「こどものまち」を用いた消費者教育プログラムを評価するためのアンケート調査の設計を行った。消費者庁から公表されている「消費者教育の体系イメージマップ」を評価指標とし、小学生期の10個の到達目標について調査内容を検討した。 3)視察調査で得られた成果を、学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理由:予定通り国内のフィールド調査を進めていること、及び2018年に「こどものまち」を用いた消費者教育の効果を検証するためのアンケート調査の設計が進んでいることから、上記の評価とした。 特に、フィールド調査のうち「こどものまちサミット」には、全国各地のこどものまち関係者が集まるため、多数の参考資料を収集するとともに、関係者と情報交換し、現状や課題の把握ができた点は、本研究の最終的な成果につながる重要な作業であった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.日本各地のこどものまちへの視察およびヒアリング調査を継続して進めるとともに、ドイツのミニ・ミュンヘンの視察を実施する。 2.学校で展開できる消費者教育プログラムを開発するため、教員を対象とした座談会を行い、消費者教育の授業の現状を把握し、効果的な実施方法を探る。 3.調査結果を論文としてまとめ学会誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
国内の視察調査先を、まずは先進事例として名古屋に絞り調査をしたことから、研究分担者の旅費を抑えることができた。 その分で、次年度教員との座談会を実施する計画とした。 また、ドイツの視察日程を増やし、視察調査を充実させる。
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Research Products
(2 results)