2018 Fiscal Year Research-status Report
「こどものまち」を用いた消費者教育プログラムの開発とその効果の検証
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17K00777
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Research Institution | Shujitsu Junior College |
Principal Investigator |
小田 奈緒美 就実短期大学, 生活実践科学科, 講師 (40719910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 珠実 椙山女学園大学, 現代マネジメント学部, 教授 (20247604)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 消費者教育 / こどものまち / ミニ・ミュンヘン / 消費者教育の体系化イメージマップ / アンケート調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「こどものまち」を用いた消費者教育プログラムを開発し、その効果を検証することである。消費者被害を防ぐためには、主体的な意思決定や選択を促す教育が重要である。「こどものまち」は、2002年以降日本各地で広がりをみせるこどもたちによるまちづくりの遊びである。本研究は、「こどものまち」の取組が消費者教育に有効であるという仮説のもとに、消費者市民としての資質を身につけるための体験型学習プログラムを開発することを念頭においた調査研究を行う。 本年度は研究計画の基づき、1.ドイツ国内の「こどものまち」のフィールドワーク、2.消費者教育プログラムを評価するアンケートの設計、についてそれぞれ調査及び研究を行った。 1)ドイツ国内で開催された「こどものまち」の視察及び関係者へのヒアリング調査を行い、実施状況や課題を把握した。視察結果をもとに学校での展開がしやすい、消費者教育プログラム試案を修正した。 2)「こどものまち」を用いた消費者教育プログラムを評価するためのアンケート調査の設計を行った。消費者庁から公表されている「消費者教育の体系イメージマップ」を評価指標とし、小学生期の10個の到達目標について調査内容を検討した。なお、本調査は、上記1)のドイツでの主催者へのヒアリングにも用いた。 3)これまでの調査結果を踏まえ、簡易的な消費者教育イベントを小学校での実践を行った。 4)視察調査等で得られた成果を、学会で発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りドイツでのフィールド調査を進めていること、及び小学校で展開する「こどものまち」を用いた消費者教育のモデル構築が進んでいることから、上記の評価とした。 特に、フィールド調査のうちケルン、ベルリン、ミュンヘンとドイツの大都市で実施したヒアリング調査では、多数の参考資料を収集するとともに、関係者と情報交換し、現状や課題の把握ができた点は、本研究の最終的な成果につながる重要な作業であった。 予定していた教員への座談会は、日程調整ができず、学校での消費者教育の実態をヒアリングおよび授業見学するにとどまったが、どの程度の時間数を消費者教育に関する授業に充てることができるか等は把握することができた。短い時間数の中で実施可能な展開を、今後検討したい。
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Strategy for Future Research Activity |
1.学校で展開できる消費者教育プログラムを開発し、教育効果を得られつつ、実施可能な実践モデルを構築する。 2.調査結果を論文としてまとめ学会誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
本研究において、人件費や謝金の予算が当初の見通しよりも低価格であったことから、使用額に若干余裕ができた。次年度は最終年度のため、研究結果の発信等に余裕分を充てる予定である。
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Remarks |
体験型消費者教育イベントの開催の様子をまとめています。
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Research Products
(8 results)