2017 Fiscal Year Research-status Report
算数授業における「深い学び」の実現に向けた現職教員研修プログラムの開発
Project/Area Number |
17K00956
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中野 博之 弘前大学, 教育学部, 教授 (30400120)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 辰彦 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00550740)
早川 健 山梨大学, 教育学研究科, 教授 (40585387)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 現職教員学研修 / 深い学び |
Outline of Annual Research Achievements |
29年度は7月に学習指導要領解説算数編が文部科学省より公表されたことを受け,公教育として押さえるべき,算数科における「深い学び」についての資料収集と学習指導要領の算数科の目標に書かれた「数学的な見方・考え方」「数学的活動」がどのように「深い学び」と関連するのかについて,分析を行った。また,前年度までの研究の成果を受けて,研修会における演習展開案を論文にまとめ発表も行った。 新学習指導要領算数科については,「数学的な見方・考え方」については「深い学び」を実現するために重要な役割を果たすものであり,「根拠を基に筋道を立てて考え,統合的・発展的に考えること」として定義された。この中の「統合的」については,前年度までの研究代表者の研究でも重要視してきたものであり,これまでに開発してきた教員研修用の教材も「統合的に考える」ことを重視して開発されている。新学習指導要領ではこうした統合的に考えることが深い学びを実現させるものであると捉えることができた。さらには,授業での活動を数学的活動となるように設計すること,常に数学的活動のどこに当たるのかを省察することが重要視されていることも分析を通して明らかになった。こうしたことは,これまで研究代表者が行ってきた研究と目的を同じとするものであり,これまでの研究成果が大いに活かされることが分析を通して明らかになった。 こうしたこと踏まえて,研修での演習展開案を論文として発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新学習指導要領解説算数編が7月に公表されたが,分析の結果,全く新しい教育観を必要とするものではなく,これまでによいとされていた授業について整理及び洗練をして構成されていることが明らかになり,これまでの研究代表者の研究成果を活かして研究を進めることができた。その結果,研修の演習展開案を発表することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
公表した展開案に基づき研修会を実践し省察をすると共に,授業研究との一体化を目指した研究プログラムを開発する。
|
Causes of Carryover |
29年版学習指導要領解説算数編が29年度6月の公表となり,その解釈と対応のため,資料収集のための旅行や会議が当初の計画通り行うことができなかった。30年度は新学習指導要領に対応した研究会や学会が多く開かれることが予想され,会議も開催できると考えられるので,余剰金は30年度に使用する。
|
Research Products
(3 results)