2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a training program for in-service teachers to realize "deep learning" in math classes
Project/Area Number |
17K00956
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中野 博之 弘前大学, 教育学部, 教授 (30400120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 辰彦 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00550740)
早川 健 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40585387)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 深い学び / 現職教員研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,算数の授業において授業改善の1つの視点である「深い学び」を実現させることに焦点をあてた現職教員研修についての具体的な方策を提言することにある。 「深い学び」については「つぶやきとささやきで進行する『対話的な学び』を通して,数学的な見方・考え方を働かせながら,得られた結果の意味を既習事項と統合すること」と捉えた。そして,教職員支援機構が提言している「子どもの学び」は「教師の学び」の相似形であるという考えのもと,教員自身が「深い学び」を経験できるような現職教員研修で提示する教材及び研修の展開案を開発することとした。 教材の選択の視点としては「簡単に解答が得られないこと」「小学校の学習内容と関連が深いこと」「問題解決を通して教員自身の既有の知識を見直すことが期待できること」「地道な活動を基にしてとりあえず解決ができること」とした。そして,研修会の一つの流れとして以下の流れで進めることとした。「①『深い学び』の捉え方についての提案」「②問題の提示と各参加者による解決」「③全体による解決方法の確認と解決までの省察」「④同じ式で解ける他の場面についての問い」。また,もう一つの流れとして「①予想される子どもの反応を多数考える」「②授業のまとめの言葉を考える」「③まとめの言葉に結びつくように子どもから出されると予想された考え方の発表順を考える」 こうした考えの基に実際に研修会を実践した。研修会の省察としては,研修会後のアンケート結果から,提示した教材と研修会の展開が好評であったと考えられ,特に「深い学び」の捉え方や別の事象を同じと見る経験,及び,一人一人が問題に向き合うことを通してつぶやきとささやきで進む「対話的な学び」の経験についての肯定的な自由記述が多く見られ,提案した研修会の展開についての成果が認められた。
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