2019 Fiscal Year Research-status Report
「個別支援×集団研修」のハイブリッド型小学校理科指導力向上プログラムの開発
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17K01031
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
安積 典子 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (50200829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 昌直 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00185802) [Withdrawn]
秋吉 博之 和歌山信愛大学, 連合教職実践研究科, 教授 (00454851)
石川 聡子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30314438)
川上 雅弘 京都産業大学, 生命科学部, 准教授 (30569231)
山内 保典 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (40456629)
萩原 憲二 大阪青山大学, 健康科学部, 准教授(移行) (60763513)
仲矢 史雄 大阪教育大学, 科学教育センター, 教授 (90401611)
種田 将嗣 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (90599656)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 教員研修 / 小学校理科 / 教員養成 / アクティブ・ラーニング / ICT活用教材 / 授業準備 / スマートフォン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、理科を専門としない小学校初任・若手教員に対する、理科指導力向上のための効果的な支援プログラム(教員研修とウェブサイト教材)を開発することである。 2019年度の実績の概要は以下の通りである。 1.昨年度と同様に、小学校の若手教員に対して、2018年度の調査結果を踏まえて改善した研修を実施した。受講直後の調査結果によれば、受講直後の満足度は昨年度と同程度に高かった。また自由記述の感想に、「楽しい、面白い」「驚いた」と言った感情的・感覚的な感想が昨年度より減り、自分が学んだ内容を具体的に記したり、自分が行う授業との関連についての記述が増えた。また受講3か月後に追跡調査の結果からも、学んだ内容の定着率が昨年より向上したことが窺えた一方、授業への活用に関しては消極的な回答に留まった。3か月後の調査は郵送で実施することもあって回答率を向上させることが課題であったが、本年度も昨年度と同様に回収率が60%と低く、研修の効果の評価方法を別に検討する必要があることが示唆された。以上の取り組みに関して、令和元年8月の日本科学教育学会で口頭発表した。 2.2018年度に実施した、小学校免許取得を目指す大阪教育大学学生、および大阪青山大学学生を対象とする調査結果を若手教員と比較した論文が、査読審査の結果大阪教育大学紀要(綜合教育科学)第68巻(2020年2月発行)に掲載された。 3.理科が得意でない小学校若手教員の理科実験準備のためのモバイル教材を公開した。現在完成しているコンテンツは小学校4年~6年の化学分野で、同じフォーマットで引き続き他分野のコンテンツを増やしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
毎年8月の教員研修は実施回数を重ね、内容構成、実施上のノウハウ、実験講師やグループ活動のファシリテータの役割など、いろいろな点で完成度が高まり、大阪教育大学以外の機関にもプログラムを提供できる段階に達している。その一方、研修の効果検証については、有効な調査方法や調査項目がまだ確定しておらず、さらに検討を要する。若手教員の理科の授業準備のためのウェブ教材については、ユーザーが使いやすく、かつコンテンツの作成が容易なフォーマットの探索に時間を要したため、現在化学分野のみの公開となっており、他分野の教材が未完成である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度はコロナウィルス感染拡大の影響で、昨年度通りの対面方式での教員研修を実施できなくなった。ついては代替の方法として、科学的な問題解決の過程を疑似実験を通して学ぶことができる、e-ラーニング形式の研修を計画している。研修の実施対象の自治体の研修日程がまだ不確定なため、本年度実際にオンライン研修を実施するかどうかは未定であるが、実施できない場合は希望者にモニターとして受講を依頼し、オンライン研修プログラムの有効性や課題についての検討を行う予定である。若手教員の理科の授業準備のためのウェブ教材については、大学教員が自分のオンライン授業準備に追われ多忙ではあるが、出来る限り今年度中に全分野の教材を公開することを目指す。
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Causes of Carryover |
ウェブ教材コンテンツ作成に当たり、動画よりも静止画を主に用いる方針に変更したため、動画制作に関連した経費が予定より少なくなった。また研修の効果測定のための調査方法や調査項目を検討するため、来年度も助成金を使用しつつ、引き続き研修を実施することにしたため、教員研修プログラムを他機関に紹介するための媒体を本年度は制作しなかった。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] 課題探究型の教員研修における小学校若手教員の学び -ポスター発表、相互評価、アンケート回答の結果から2019
Author(s)
安積典子, 川上雅弘, 山内保典, 仲矢史雄, 萩原憲二, 秋吉博之, 片桐昌直, 井奥加奈, 生田享介, 岡崎純子, 川村三志夫, 神鳥和彦, 種田将嗣, 辻岡強, 任田康夫, 中田博保, 廣谷博史, 堀一繁, 向井康比己, 吉本直弘
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Journal Title
日本科学教育学会年会論文集
Volume: 43
Pages: 632,635
Open Access
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[Presentation] 課題探究型の教員研修における小学校若手教員の学び -ポスター発表、相互評価、アンケート回答の結果から2019
Author(s)
安積典子, 川上雅弘, 山内保典, 仲矢史雄, 萩原憲二, 秋吉博之, 片桐昌直, 井奥加奈, 生田享介, 岡崎純子, 川村三志夫, 神鳥和彦, 種田将嗣, 辻岡強, 任田康夫, 中田博保, 廣谷博史, 堀一繁, 向井康比己, 吉本直弘
Organizer
日本科学教育学会第43回年会
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