2018 Fiscal Year Research-status Report
初等中等教育向けプログラミング学習環境の構築に関する研究開発
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17K01088
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
松浦 敏雄 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 名誉教授 (40127296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 知博 大阪学院大学, 情報学部, 教授 (00283820)
原田 章 追手門学院大学, 経営学部, 教授 (10263336)
中西 通雄 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30227847)
吉田 智子 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 教授 (60329977)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 初学者向けプログラミング学習環境 / ブロックプログラミング / Blockly / DNCL / Webアプリ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、初等中等教育の各段階に応じたプログラミング学習環境および教材を開発し、それらの有効性を確かめることにある。当初は、我々が開発したプログラミング学習環境oPEN (Javaで記述)をベースに研究を開始したが、多くの小中学校では、ソフトウェアを自由にインストールできないことが多いということが判明したので、昨年度より、インストール不要な、Web上で動作する学習環境の開発を目指すことにした。そこで、Blocklyベースのプログラミング学習環境Blockly PENを開発した。 今年度は、Blockly PENに関数定義機能を追加するなど、改良を行い授業で使えるレベルまで完成度をあげた。Blockly PENはブロック言語を対象としており、主として小中学生向けのプログラミング学習環境を目指している。今年度は、これに加えて、さらに、中学生および高校生向けのプログラミング学習環境として、短冊状のプログラム断片を並べてプログラムを作成する学習環境wPENを開発した。wPENもWeb上で動作する学習環境であるが、短冊の並べ方を間違えると構文エラーが発生するなど、ブロック型言語よりもテキスト型言語に近い。wPENでも、DNCL言語を実行することができ、図形描画機能に加えて、プログラムのデバッグのためのブレイクポイント機能を有しており、プログラムの実行の様子を観察することもできるようにしている。 Blockly PENで学習をはじめて、その後に、wPENに移行していくことで、シームレスな学習が可能となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パソコンへのインストールが必要な学習環境oPENを諦めて、あらたな学習環境の開発に移行したことは、当初予期していないことであったが、今年度は、Blockly PENとwPENという2つのプログラミング学習環境を並行して開発してきた。いずれも、ほぼ実際の授業で使えるレベルに達しており、進捗状況としては、概ね順調ということができる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、実際の授業で使用するためのコースウェアの作成が最優先の課題である。早急にコースウェアを開発し、授業で使用してみて評価する予定である。その結果、不足する機能があれば、改良を行うことも今年度の課題である。
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Causes of Carryover |
多忙で予定していた出張を取りやめざるを得なかったため。次年度の出張費として使用する。
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Research Products
(3 results)