2017 Fiscal Year Research-status Report
Reaskモデルを用いたマイクロティーチングの開発
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17K01129
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
森 康彦 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 特命准教授 (60758324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 光二 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (40509634)
藤原 伸彦 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (60333564)
若井 ゆかり 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 講師 (20805478)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Reaskモデル / マイクロティーチング / 授業実践力 / 教師教育 / 問い返し |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画において予定していた研究Ⅰ「Reaskモデルの構築のための理論研究並びにデータ収集と分析」について、シェドロフ(2001)の理解モデルをもとに、Reaskモデルの理論的根拠について検討を行った。また、院生がインターンシップで行った小学校6年社会科「武士の政治が始まる」の授業について分析を行い、研究分担者間でReaskモデルのとらえ方について共通理解を図った。 以上の検討の結果、Reaskは,既習事項や経験、根拠などを改めて問うことで児童の考えを深く理解し、また、児童同士で考えを共有し合う過程でもあることが明らかとなった。また、Reaskの内容として、「理由を問う」「もし〇〇だったらと仮定して考える」「経験を問う」「イメージを語らせる」「根拠を問う」「違いを問う」「違いの意味を問う」などである。これらのReaskの発想の根本にあるのは,児童の発言や考え方についての授業者としての児童理解への志向である。「なぜこの子はそう考えたのだろう?」「それについてどう感じているのだろう?」など,児童の思考に対する興味関心と授業の目標とが合致するところでReaskの内容が規定されていく。また,これらのReaskを通して子ども達に求めたいのは,事象や事実に向き合い,その本質に迫る思考の深さであり,学びのリアリティである。自分事として事象に向き合いとことん考え,納得のいく学びである。 上記の内容を含む論文が、2018年3月に刊行された鳴門教育大学学校教育研究紀要に掲載された。 研究計画の研究Ⅱについては、当初予定の実験計画を見直し、インターンシップの半ばでReaskモデルの介入授業を行い,その事前事後でのデータ分析を行うこととした。そのため、マイクロティーチングの実施を含め30年度の研究内容に繰り入れることとなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に示す通り、研究計画の変更を行ったが、そのことにより、より明快な分析が可能となると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の研究Ⅱについては、当初予定の実験計画では、研究初年度にReaskモデルの理解と実践を図るマイクロティーチングを実施することとしていたが,授業実践のデータ収集が時期的に困難であり、院での授業など授業実践に影響を与える要因となることも多い。そこで、実験計画 を見直し、インターンシップの半ばでReaskモデルの介入授業を行い,その事前事後でのデータ分析を行うこととした。そのため、マイクロティーチングの実施を含め30年度の研究内容に繰り入れることとなる。
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Causes of Carryover |
研究Ⅱの実施計画の内,2)Reask方略を活用したマイクロティーチングの実施と手法の検討,および,3)上記マイクロティーチングの効果の検討と修正については,日程調整が困難であったためマイクロティーチングの実施ができず,それに伴い,2),3)を平成30年度に変更したため,マイクロティーチング実施やデータ収集,分析等に伴う機器等の必要な予算を平成30年度に活用することとなった。
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Research Products
(1 results)