2021 Fiscal Year Research-status Report
脂肪酸の質的量的変化に着目した新規心骨格筋フレイル治療プログラムの開発と臨床応用
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17K01470
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
島田 和典 順天堂大学, 大学院医学研究科, 客員准教授 (60327814)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 心血管疾患 / 脂肪酸 / リン脂質 / フレイル / 心臓リハビリテーション / 心臓MRS法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、心血管疾患における脂肪酸の質的および量的変化について、膜リン脂質組成に着目し脂肪酸の質的量的変化を基礎的に解析すること、我々が本邦で初めて確立した1H-magnetic resonance spectroscopy(MRS)法による非侵襲的心筋内中性脂肪測定法を応用し、心筋・骨格筋フレイルに対する脂肪酸の質的量的変化を統合的に解明し、心血管疾患の発症や進展予防、新規心臓リハビリテーションプログラム開発に応用することである。 昨年度に引き続き本年度は、心血管疾患における各種血中脂肪酸分画の質的量的変化との関連、心筋MRS法の臨床的有用性について検討した。心筋脂肪酸代謝を反映するBMIPP心筋シンチグラフィーを用いて、洗い出し率の低下を認める心不全症例では予後が不良であること、心臓リハビリテーション施行患者におけるフレイルの存在が慢性便秘症と関連すること、心不全症例における皮下のadvanced glycation end-products(AGEs)蓄積例では予後が不良であること、高齢者における下肢筋力低下とインスリン抵抗性が潜在的ラクナ梗塞と関連することを報告した。 基礎研究では、心筋梗塞モデルマウスにおいて、自発運動が炎症性サイトカインやマイオカインの発現に関連し心機能改善をもたらすことを報告した。 現在、基礎および臨床データの詳細な解析、心筋および骨格筋フレイルに対する脂質の質的量的変化についての検討を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、血中や組織中における脂肪酸分画の質的量的変化について解析を継続している。それらの結果により、心臓リハビリテーションにおける運動療法の種類や強度について具体的な検討を進める予定であるが、詳細な分析結果の解釈に時間を要している。また、栄養指導との関連についても検討を行い、詳細な解析を継続している。本研究の目的である新規心臓リハビリテーションプログラムをより確実に開発するために、追加のプログラム実施や、学会での情報交換、論文投稿が必要と判断し、研究期間を延長し、検討を継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、様々な心血管疾患における血中および組織中における各種脂肪酸分画の質的量的変化を基礎的・臨床的に解析する。また、各種心血管疾患における心筋および骨格筋の中性脂肪量を測定することにより、心筋および骨格筋フレイルに対する脂質の質的量的変化を統合的に解明する。それらの結果を国内や海外学会で報告し、国内外の研究者と意見交換を進め、論文作成・投稿を行う。 それらの結果から、脂肪酸分画と特徴的な関連を認める疾患群においては、心臓リハビリテーションによる介入を行い、運動療法の種類・強度・期間、栄養指導の内容との関連を検討する。さらに、モデルマウスを用いて運動介入を行い、心筋や骨格筋における脂肪酸分画の変化、介入効果を基礎的に検証し、論文発表を目指す。
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Causes of Carryover |
令和2年と同様に、令和3年中に海外で行われる国際学会に出張し研究内容の報告を行い海外の研究者との意見交換を行う予定であったが、新型コロナウイル感染症のため出張計画を取りやめた。この学会参加費に計上する予定の予算分等を次年度に繰り越した。 今年度は、追加実験やデータ解析に関連する消耗品の購入、研究成果の報告と意見交換のための国内および海外学会での発表費用(参加費・旅費)、論文投稿のための英文校正費用、論文掲載料に使用する計画である。
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Research Products
(15 results)
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[Presentation] 回復期心臓リハビリテーション患者における簡易栄養状態評価表(MNA)を用いた栄養評価.2021
Author(s)
野澤洋介,横山美帆, 島田和典, 藤原圭, 本沢晶雄, 河原香奈, 土井麻弓, 國本充洋, 松原友美, 松森理枝, Abidan Abulimiti, 齊藤美和, 海老名一世, 嶋田晶江, 山本平, 浅井徹, 天野篤, 高橋哲也, 代田浩之, 南野徹.
Organizer
第27回日本心臓リハビリテーション学会学術集会
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[Presentation] 心臓リハビリテーション施行患者における前腕および手指の最終糖化産物(AGEs)測定の臨床的有用性2021
Author(s)
藤原圭, 横山美帆, 島田和典, 國本充洋, 松原友美, 松森理枝, Abidan Abulimiti1, 本沢晶雄, 嶋田晶江, 山本平, 浅井徹, 天野篤, 森沢知之, 齊藤正和, 高橋哲也, 代田浩之, 南野徹.
Organizer
第27回日本心臓リハビリテーション学会学術集会
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